「日本も仲間に」エアバスら欧州の「巨大無人機」開発へ参画する意味 日本の空が一変?

日本が欧州4か国のメーカーによるUAS(無人航空機システム)の開発に参画します。米国やイスラエルなどの“無人機先進国”ではない、開発で遅れをとっている欧州のプロジェクトに参加する理由はどこにあるのでしょうか。

開発の経験は物流に活かせる!?

 MALEは軍事以外の利用も想定されています。国土交通省と経済産業省、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術開発機構)は、過疎地への物流確保や大規模災害時の救援などに、中大型無人航空機を活用する構想を持っています。

 シーガーディアンのメーカーであるジェネラル・アトミクス・エアロノーティカル・システムは2016年5月に長崎県の壱岐空港で、シーガーディアンの原型であるMALE「ガーディアン」の飛行実証試験を行っていますが、この試験が壱岐空港で行われた背景には、前に述べた経済産業省らの構想を実証する目的もあったと筆者は聞き及んでいます。

 この構想が実現するのかは未知数ですが、少子化でパイロットや整備士などの絶対数が不足し、日本の経済力の低下で外国人パイロットの確保も困難になることなどを鑑みれば、過疎地への物流確保に中大型無人航空機を活用する構想は合理的だと筆者は思います。そうなれば当然、軍事用のみならず民間で運用されるMALEの数も大幅に増加することになります。

 MALE RPASは、1国あたりの国土が狭く、上空を様々な航空機が飛行するヨーロッパでの運用を想定しています。前にも述べたように最初から民間航空機の飛行空域への統合、すなわち民間航空機とのすみわけを考慮して開発されるMALEであることから、開発よって蓄積されるノウハウは2030年代以降の日本にとって有益となるはずです。

【了】

【これがフツーに日本の空を飛ぶのか…】かなり大きい「ユーロドローン」(写真)

Writer:

軍事ジャーナリスト。海外の防衛装備展示会やメーカーなどへの取材に基づいた記事を、軍事専門誌のほか一般誌でも執筆。著書は「最先端未来兵器完全ファイル」、「軍用ドローン年鑑」、「全161か国 これが世界の陸軍力だ!」など。

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