「伊豆路の特急」なぜ特別? 戦前の“特急並み”準急から現行「踊り子」までを振り返る

東京から伊豆半島へ向けた特急列車は「あまぎ」に始まり、2024年で55周年です。旺盛な観光需要のため、投入された車両やサービスは実に見ごたえ豊富。歴史を振り返ってみます。

「あまぎ」+「伊豆」=「踊り子」に

 その後、運行区間や車両が改善されてきた熱海・伊東方面の準急でしたが、1961(昭和36)年に大きな変化が起こります。東京~日光間の準急「日光」が、伊東まで延長されて「湘南日光」となったのです。「日光」は特急並みの157系電車で運行されていたので、「湘南日光」は“ほぼ特急”の準急となりました。

 同年、伊豆急行の開業により、準急「伊豆」の一部と「おくいず」が伊豆急下田駅まで直通運転を開始します。1964(昭和39)年に「伊豆」は157系化されたうえで急行に格上げされ、東京~伊豆急下田・修善寺間の列車となりました。13両中4両が1等車という豪華編成でした。

 ところが急行「伊豆」は1968(昭和43)年から、157系のほか急行用の153系電車でも運行されていたため、翌年に整理され、157系の列車が特急「あまぎ」となりました。「あまぎ」は東京~伊東間を最速1時間46分(表定速度68.7km/h)、東京~伊豆急下田間を最速2時間37分(同63.9km/h)で結びましたが、当初は横浜駅(下りのみ)や熱海駅を通過し、東京~網代間ノンストップという思い切ったダイヤでした。

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特急「踊り子」に使われた185系電車(右)(2012年12月、安藤昌季撮影)。

 1976(昭和51)年、特急「あまぎ」は157系から183系電車に置き換えられます。153系を使用していた急行「伊豆」は1981(昭和56)年3月、185系への置き換えが始まりますが、183系と185系は設備に大差がないため、「あまぎ」「伊豆」が統合され10月より特急「踊り子」となりました。

「踊り子」には多客期、客車特急も多く設定されました。1983(昭和58)年には、81系和式客車による臨時特急「お座敷踊り子」が設定。これは最後の旧型客車による特急でした。

国鉄時代の「踊り子」、0系新幹線と並ぶ(写真)

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