「ゴジラを倒せそうな」旧日本軍の兵器、どんなものが? 戦闘機、戦艦…“究極兵器”ならば? 検証してみた

実は最も効果的なのはアノ特攻兵器かも…

 最後に、巡洋艦や駆逐艦の魚雷について見てみましょう。「ゴジラ」が海に潜ってしまうと照準ができなくなるものの、水上艦の九三式酸素魚雷は一型で炸薬量490kg、三型なら炸薬量780kgと桁違いの威力があります。「ゴジラ」が上半身を水上に出している時に酸素魚雷を命中させることができるなら、それなりにダメージを与えられるかもしれません。

 なお、旧海軍では潜水艦であっても、水中で敵潜水艦を魚雷攻撃するのは難しく、連合国の潜水艦に撃沈された艦が多く存在するため、あえて潜水艦魚雷は考察しません。

 あまり触れたくはありませんが、旧日本海軍で最も威力がある兵器は、特攻兵器「回天」です。「回天」四型はドイツのワルター機関を搭載して、炸薬量1.8t。これまでに紹介した兵器中最強の威力を持っています。

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旧日本海軍の艦上爆撃機「彗星」(画像:サンディエゴ航空宇宙博物館)。

 目標への命中まで、搭乗員が操縦する非人道的な「人間魚雷」であるため、劇中の登場人物が決して是とするものではありませんが、こちらはイフとして「ドイツから誘導魚雷の技術も導入して、無人誘導が可能になった」とか、「回天を無線操縦でゴジラにぶつける」などが考えられます。

 実際、1928(昭和3)年の時点で、旧海軍は標的艦「摂津」へ無人操縦・無人航行を実現し、駆逐艦「矢風」から無線で操縦していました。「摂津」は実際に発砲された演習弾や演習爆弾を遠隔操作で回避し続け、訓練技量向上に貢献しています。

「回天」が、史実のように潜行したまま体当たりするのであれば無線操縦は無理ですが、浮上させたままゴジラに多数を体当たりさせるとするならば、無線操縦は恐らく可能であり、非人道的な特攻兵器が、多くの命を救う対ゴジラ戦の切り札として、生まれ変わったかもしれません。

 映画としては面白みが半減してしまうかもしれませんが、もし太平洋戦争がなく、戦艦「大和」など、旧日本海軍が総力を挙げて対ゴジラ戦に乗り出すことができていたなら、ひょっとしたら東京上陸を阻止することができたかも、と筆者は考えた次第です。

【了】

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Writer: 安藤昌季(乗りものライター)

ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロ イラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。

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