国鉄特急形「185系」は何がよいのか? デビューから43年 引退後も運用されまくり!

初運用は普通列車

 185系は「アコモデーションの刷新を図る」ことを命題とし、外観は白に緑のストライプという斬新な塗装に。車内は普通車の側壁がコルクモザイク模様、グリーン車が茶色とベージュの革紋模様で、デッキには自動ドアが採用され、ややドライな国鉄特急形とは一線を画した明るい内装となりました。

 普通車の座席は転換式クロスシートであり、座席自体が新快速用117系と同じ。シートピッチ910mmも同じだったため、登場時から話題を呼びました。グリーン車は国鉄標準の座席で、シートピッチは1160mm。ただ、急行形と同じ座席のため、特急形だからという優位性はありませんでした。なお側窓は開閉式で、横引きカーテンだけだと風でまくれる可能性があるため、巻き上げカーテンが併設されました。

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普通車車内(安藤昌季撮影)。

 筆者(安藤昌季:乗りものライター)は登場直後の185系に乗車したことがありますが、斬新な内外装と、座り心地のいい転換式クロスシートに感激し、決して既存の特急形より格下だとは思いませんでした。ひとつ、側窓でガタつき音を発することだけは残念でした。現在は改善されています。

 185系の初運用は普通列車でした。ただラッシュに対応するには2扉デッキ付きでは乗降に問題があり、普通運用は減ります。153系と併結し、急行「伊豆」として運用されたこともありましたが、急行運用は7か月で終了し、以後は格上げされた特急「踊り子」として使用されます。

 伊豆方面に続いて、国鉄は高崎線の急行形165系電車を置き換えるために、耐寒耐雪装備や、横川~軽井沢間の勾配に対応した185系200番台を導入します。高崎方面でも当初は急行「ゆけむり」「草津」「軽井沢」に使われました。これらもほどなくして特急に格上げされます。

185系「新幹線リレー号」 with 特急「ひばり」(写真)

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コメント

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1件のコメント

  1. 185系よりも先輩になる381系は、生ぬるい波動運用とかではなくて、現在定期運用されてますよ。381系はまもなく引退することになってますけど、すでに波動運用しかない185系よりも、今現在現役の385系の方が、よほどすごくないですか?