SLは「生き物」「すぐに機嫌損ねるし…」 若手が支えるSL人吉ラストラン ただ「訓練は地獄だった」

「SL人吉」の牽引機として使われる8620形蒸気機関車58654号機が、ラストランを前に3日間の交番検査を受けました。その初日には整備士、機関士、機関助士のインタビューを実施。SLへの熱い思いを取材しました。

ラストラン控え機関士の思いとは

「SL人吉」の運転を担当するJR九州 熊本乗務センターの原 孝祐機関士も、「ついに最後が来たかという気持ち」と感慨深げです。

「機関車の調子は良い時も悪い時もあるのですが、機関助士と2人で力と息を合わせて、何とかここまで乗って来られたのかなと思います。大正11年からこの機関車を脈々と受け継がれてきた先輩方がいらっしゃって、自分たちがその最後を動かすということをしっかり噛みしめながら、沿線のお客様や乗車されるお客さまの笑顔をしっかり運びたいなと思います」

 以前は気動車の運転士で、体験乗車をきっかけにSLの運転士を志したという原機関士。ラストランを前にこう話しました。

「今後は触れられなくなることを考えると、再度気を引き締めて運転していかねばならないと思います。思い出はたくさんあります。機関助手から機関士になって初の乗務は人吉行きでしたが、機関車が非常に不調でした。苦労しながら蒸気圧を上げて、何とか人吉にたどり着いた時の達成感は何とも言えないものがありました」

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「SL人吉」の運行に関わるJR九州 熊本乗務センターの原 孝祐機関士(右)と、同車両センターの仮屋 諒機関助士(2024年2月20日、乗りものニュース編集部撮影)。

「SL人吉」が走っていた球磨川沿いのJR肥薩線(八代~人吉)は2020年、豪雨災害により壊滅的な被害が出ました。「肥薩線を走っていたころ人吉の方々は、いつも旗を振って下さり、またホームに出向いていただいたりして、我々の力にもなりました。人吉の方々に恩返しができればいいなと思っています」と原機関士。「SL人吉」としての最終運行は24日の熊本→八代で迎えますが、「この『SL人吉』のヘッドマークを先頭に頑張って走って、今はまだ大変な人吉のみなさんに元気を少しでも与えることができたら」と話します。

全身真っ黒! 100歳超えSLの整備現場(写真)

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