ホームに着いたら「ちぇ、グリーン車か」あり得る? 12両化で変わるJR中央線 新宿駅はかなり便利に!?

富士山が再び見えるようになる駅とは

 ドア位置を示す点字ブロックがあるホームで確認した限りでは、高円寺駅の上りで、ホームへの階段の位置がグリーン車2両の真ん中付近にあたっています。ただしこの階段は、ホームから改札への下りエスカレーターが併設されており、多くの乗客は別にある上りエスカレーター併設の階段を利用してホームへ向かっているので、この下りエスカレータに併設の階段を利用してホームへ向かう利用者は比較的少ないです。

 そのほかの駅でも、階段の位置にグリーン車の車両端付近が停まる例はありますが、普通車のドアまでは近いものでした。

 なお吉祥寺駅は、ドア位置を示す点字ブロックはありませんでしたが、新宿寄りのホーム端を延長していることから類推すると、高円寺駅と同様の状況になりそうです。

 このほか青梅線の東青梅駅では、線路用地の制約上ホームを延伸するにあたり、それまで1面2線だったホームが1面1線へと変更されています。これは柔軟なダイヤ設定の制約となるため、不便になりかねない例といえます。

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青梅線の東青梅駅。ホーム片側番線のレールが撤去され、1面1線化された(2024年2月、内田宗治撮影)

 一方、嬉しい例では国立駅が挙げられます。2010(平成22)年に上りホームが高架化された際、立川側のホーム端付近から富士山がよく見えるようになり、夕焼け空にシルエットとして優美に浮かぶ様子を撮る人が多くいました。それが近年、下りホームにできた壁などで遮られ、よく見えなくなっていたのですが、延長部分のホームから再び富士山がよく見えるようになりました。

 国立駅ホームからは富士山のほか、雲取山(2017m:日本百名山 東京都最高峰)、丹沢山(1567m:日本百名山)、大山(1252m:関東百名山)といった名峰群が見渡せます。

 グリーン車の2階からの車窓は普通車とはまた異なった味わいがあるでしょうから、早く乗車してみたいものです。

【了】

もうそんなにいたのか! 基地にズラッと中央線快速グリーン車

Writer: 内田宗治(フリーライター)

フリーライター。地形散歩ライター。実業之日本社で旅行ガイドシリーズの編集長などを経てフリーに。散歩、鉄道、インバウンド、自然災害などのテーマで主に執筆。著書に『関東大震災と鉄道』(ちくま文庫)、『地形で解ける!東京の街の秘密50』(実業之日本社)、『外国人が見た日本 「誤解」と「再発見」の観光150年史』(中公新書)』ほか多数。

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