韓国メーカー開発の練習機「日本も導入すればいいのに」可能性ゼロじゃない? 現実味帯びてきた理由

航空自衛隊では、次世代機の訓練用としては時代にそぐわなくなっているT-4練習機の後継を探す模様です。そこで、もしかしたら韓国メーカーの開発機が候補に上がってくるかもしれません。それが妙に現実味を帯びてきたのです。

ロッキード・マーチン主体のTF-50なら?

 T-50は韓国製といえども、前出したようにその開発支援はアメリカのロッキード・マーチンが行っています。そして、アメリカの空軍と海軍に提案されているTF-50については、アメリカ軍の要求に合わせて改良が施されており、こちらについてはロッキード・マーチンが主体で開発し、KAI社はパートナーという位置付けになっています。

 筆者に対して「日本のT-50の導入」に関するコメントをしたKAIスタッフも、じつは話題に挙げたのは韓国のT-50ではなく、アメリカ主導で開発されているTF-50の方でした。

 しかも、「韓国製の機体をそのまま導入は難しいだろうから、アメリカの導入計画に参加するのが現実的」とも付け加えて言っていました。

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シンガポール航空ショーのKAIブース。韓国の防衛産業は輸出に力を入れており、同社も常連企業といえる(布留川 司撮影)。

 当時、筆者はこの話を「個人的な意見」として聞き流していましたが、今回の日米共同開発のニュースを知った後では、妙な信憑性を感じてしまいます。

 なお、本件と直接関係があるかはわかりませんが、ロッキード・マーチン社も公式X(旧Twitter)において、この日米共同開発の報道の後に「TF-50」をアピールするポストを行っていました。

 TF-50は、F-35のような次世代の戦闘機操縦訓練を想定しており、コックピット正面の計器板についてもF-35と同じ大型のタッチディスプレイ方式になっています。この機体では戦闘機の操縦訓練だけでなく、F-35のような新しい戦闘機では必須となる飛行中の高度なアビオニクスの操作訓練も可能です。

 また、従来機と比べて機種転換に必要な飛行時間とコストを、大幅に削減できるとも言われています。KAIの説明によれば、ベースとなったT-50でF-16の機種転換訓練を行った場合、その訓練飛行回数は最低11回で済み、コストは従来方式と比べて25%削減、必要時間も30%削減されるそうです。

 現時点で、今回の日米共同開発によってどのような練習機が採用されるかはわかりません。しかし、近年の戦闘機とその周辺事情の変化は、長らく国産機にこだわってきた航空自衛隊の練習機の運用体系にも影響を与えたことは間違いなく、その結果から思わぬ機体が採用される可能性も生まれたといえるでしょう。

【了】

【これが40年の差か…】韓国製T-50と日本製T-4練習機、コックピットを見比べ(写真)

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