「落石注意」は何に注意すればいいの? “落ちてくる石”避けるのムリじゃね!? 国交省の見解は
特に山道で見かける「落石注意」の道路標識。これの意味するところは絵柄の通り「落下中の石」に注意するということなのでしょうか。実は異説が存在します。
「落石注意」はどんな意味? 落石の原因は?
クルマで山道などを走っていると、「落石注意」の道路標識を見かけることがあります。黄色いひし形の中に、山から石が落ちてきている様子を描いた警戒標識です。
ところで、この標識の意味するところは何でしょうか。絵柄の通り「“落下中の”石に注意せよ」ということなら、それは不可能に近いでしょう。そもそも上を見ながら運転するのは危険が伴いますし、避けるには急ハンドルや急加速が必要かもしれません。
一方で、「道路上に石が落ちているかもしれないので注意して走行せよ」という意味でも十分な解釈とはいえないようです。国土交通省道路局によると、この標識には「落ちてくる石」と「すでに道路上に落ちている石」の両方に対する注意喚起の意味があるといいます。
ある自動車教習所の指導員も、「標識の細かい意味を考えるよりも、『落石注意』の標識を見たら、その地域全体に対する注意喚起ととらえて、注意しながら運転するよう指導しています」と話します。
なお、落石は発生しやすい時期があるようです。管内に多くの山間部を抱える自治体は、台風などで雨が多く降る時期を挙げます。また寒冷地の土木事務所は、「春先の3月から5月にかけて、積雪や凍っていた山の土が解けると、山全体の土のしまりが弱くなることに加え、気温が上昇し動物の動きが活発になることで落石が多く発生します」と話します。
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