「オスプレイ100年使いたい!」米軍高官が明言 生産終了なのにナゼ? 自衛隊も他人事ではない延命問題

2026年には生産終了の予定

 しかし、現実は甘くはありませんでした。まず、ヘリコプターに比べ離着陸性能が悪く、搭載力については同等のエンジンを搭載した飛行機とヘリコプター、どちらにも及びません。

 また、構造が複雑なため飛行機・ヘリコプターよりも高価になってしまうという、ティルトローター特有の欠点が嫌われ、輸出については日本のみで終わっています。

 とはいえ、万能な航空機というものは存在しません。長所と短所の取捨選択、適材適所が大切であり、「オスプレイ」にしかできない作戦は間違いなく存在します。世界中に展開するアメリカ軍にとって、長距離を高速で展開可能とする「オスプレイ」の長所は何より重要であると言えます。また、北海道から沖縄まで3000kmもの距離がある日本にとっても、「オスプレイ」が役に立たないということはないでしょう。

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「オスプレイ」の生産数は各タイプ合計479機を予定しており、追加発注がなければ2026年に生産ラインは閉鎖される(関 賢太郎撮影)。

 一方で、思ったよりも売れなかったという事実も否定できません。2026年には生産ラインが閉じてしまいますから、将来的に「オスプレイ」の代替を新造の「オスプレイ」でまかなうことはできませんし、また現在開発中のティルトローター機V-280「バロー」は一回り小型であるため、「オスプレイ」と同等の能力を期待することはできません。

【機内に入ったことある?】これが「オスプレイ」の操縦席です(写真)

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