いよいよ「ETCつけろ」包囲網? 全車対象の“激安高速料金”一部廃止の沖縄 やはりETCは割引無しじゃ広がらない?

まずはNEXCO西日本の対象地域から

 そんな中で与党、公明党のオートバイ議員懇話会は、車載器義務化が進む中での搭載率の底上げを図るべく2024年度の施策について話しました。

「2024年度のETC車載器購入助成は、まずは、夏を目途にNEXCO西日本の利用車から。その後は全国で実施の計画が進んでいます」(北側一雄懇話会会長)

 バイクの団体も反応しました。全国オートバイ協同組合連合会の大村直幸会長は、6月5日に開催されたオートバイ政治連盟主催の「二輪車業界の明日を考える講演会」で、こう期待を込めました。

「2023年に実現した二輪車定率割引(普通車の半額相当)は条件が80km以上の連続走行。沖縄県は距離が短いので条件から外れて割引が適用されなかった。その時は特別料金だから車載器を買わなくてもいいということだったが、沖縄の高速道路料金が全国と同じになってしまったので、(今年度の)購入助成が始まれば利用車にも、きっと役に立つ」

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公明党オートバイ議員懇話会・北側一雄会長(中島みなみ撮影)。

 国土交通省と高速道路各社は、すべての料金所をETC専用化することを目指して、収受員の常駐する一般・ETC混在レーンからの切り替えを行っています。現状では、割高な料金を覚悟すれば現金車でも高速道路を利用できるものの、ETC専用レーンは車載器搭載車でなければ利用はできません。車載器購入助成は車種を問わない予定です。未搭載車にとって車載器購入助成のチャンスは貴重です。

 助成制度は高速道路各社が公表しますが、「詳細は決まっていません。決まり次第、ウェブサイトなどで掲載する」と、NEXCO西日本は話しています。

【了】

【知ってました?】沖縄の“驚くほど安い”高速料金(画像)

Writer: 中島みなみ(記者)

1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。

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