なぜ再燃? 北陸新幹線「米原ルート」 国もJRも“無理”というが… ネックな敦賀乗り換え解消法をマジメに考えてみた

未完成である北陸新幹線の敦賀~新大阪間は、2016年に「小浜・京都ルート」に決定しました。しかし金沢~敦賀間の開業後、乗り換えの不便さから「米原ルート」が再燃しています。この両ルートの問題と、今できることを考えます。

「狭軌新幹線」を作れないか

 JR西日本としては、「米原ルート」は米原~新大阪間の収入が、東海道新幹線を運営するJR東海に取られるデメリットもあります。しかし前述の通り、メリットがあるJR東海側も直通を否定しているわけです。

 名古屋~新大阪間の線路容量を軽減できるリニア中央新幹線の全通時期も不明なので、「米原ルート」は「敦賀駅での乗り換えが米原駅に移る」ルートともいえそうです。国は新大阪~敦賀間の所要時間を、「小浜・京都ルート」が43分、「米原ルート」が乗り換えありで67分としています。特急「サンダーバード」の新大阪~敦賀間は最速77分ですから、5900億円かけて10分しか短縮できず、乗り換えも解消されません。大阪~金沢間で考えるなら、新大阪、米原の2回乗り換えとなり、時短0で不便になるだけです。

 なお筆者(安藤昌季:乗りものライター)は、「米原ルート」より便利で、「小浜・京都ルート」の完成が相当先になっても許容される選択肢があると思えます。それは「狭軌新幹線」開発です。

 北陸新幹線の敦賀~富山間を三線軌条にし、在来線から狭軌新幹線を直通運転させるという考えです。フリーゲージトレインの失敗理由は、軌間変更機能に耐久性がなく、最高270km/h以上の走行が困難とされたことですが、狭軌の線路幅に新幹線の走行機器を収めて270km/hで走れる車両は実用化できていました。つまり、軌間変更機能を外した狭軌新幹線は作れるわけです。

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四国鉄道文化館に保存されているフリーゲージトレインの二次試験車両(安藤昌季撮影)。

 1954(昭和29)年の「超特急列車の一構想」では、「在来線の最高150~160km/h運転は新幹線の200km/hに相当する」とされており、320km/hの新幹線を狭軌にすると256km/h相当、次世代新幹線のE956形試験電車「ALFA-X」の360km/hなら288km/h相当です。北陸新幹線の最高速度は260km/hと低く、狭軌新幹線は、同区間でのフル規格新幹線と同じ速度を出せるはずです。

【路線図】未開通の「敦賀~京都~新大阪」の想定ルート

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