「原付」絶滅に“待った”をかけるか 「ホンダのバイクを“ヤマハ”で出す」提携の意味 縮小する市場に一石

50ccの「原付」バイクが縮小するなかで、ホンダとヤマハが新たに提携。ホンダの電動バイクもヤマハブランドで販売することになりました。これにより縮小する原付の選択肢が拡大するかもしれません。

いよいよ普及するか「交換式バッテリーバイク」

 ホンダ二輪・パワープロダクツ電動事業統括部の武藤裕輔チーフエンジニア(二輪電動事業課)は、OEM供給について次のように話しています。

「共通仕様のバッテリーを使っていただけることがいちばんのメリットだと思っていて、(

(ライダーにとっても)街中のバッテリー交換にも活用いただけることがメリットだと考えている」

 予定する2モデルの累計台数は、「EM1 e:」で国内1400台、海外2600台、「BENLY e:I」で郵便バイクを中心に約1万台の実績があります。さらにヤマハが共通バッテリーを採用することで、バッテリー単体の価格や、バイク以外での利用、リサイクル循環に前向きな影響を与える可能性があります。

 今後、ヤマハは供給を受けたモデルについて、どのように販売していくのでしょうか。前述・吉田部長はこう話します。

「すでに(ホンダの)『タクト』と『ジョグ』を見ていただければわかりますが、弊社のデザイン、ブランドを体現するモデルとすべく、若干の変更を加えている。おそらく次の電動車についても弊社のブランドを体現するような形なっていく」

 ホンダとヤマハは、2016年に原付一種スクーターに限定する形で、OEM供給に関する業務提携をスタートさせました。その後、2018年に50ccエンジンを搭載するホンダ製「タクト」「ジョルノ」がヤマハの「ジョグ」「ビーノ」として供給されました。今回の電動車の供給も、この提携の一環です。

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ホンダの武藤チーフエンジニアとヤマハの吉田部長。

 吉田部長はこうも話します。

「最初のモデルも出していない段階で、マイルストーン的にいつというのは申し上げにくいが、今までラインナップにないモデルを出すことで市場が活性化されると、我々が見えてない潜在的ニーズがつかめることを期待している。それによって新しいニーズにあったモデルが必要になったと判断した時が、次ステージに上がるときだと思う」

 魅力ある新型車が登場することで市場は活性化していきます。原付は排出ガス規制の強化で生産打ち切りのニュースばかりが増えていますが、逆にこの規制強化を好機と捉えて、続々とニューモデルが投入される可能性も見えてきました。

【了】

【ヤマハも郵便バイク?】OEM供給される2車種(画像で見る)

Writer:

1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。

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