台湾イチ長いトンネルを抜けた村でなぜか「日本語がよく通じた」のですが… 地域の伝説「もう一回さん」

「かつての日本の面影」を各所で体験する台湾

 小林巡査は1944年にこの村で天寿を全うしますが、村人たちは村を守ってくれたその尽力から「地元の神」として祀り、そして、2000年代には土地を守る神「土地公」に昇格。今も村の一角の小さな廟の中から村を守り続け、そして村人たちは今日もなお「もう一回さん」を祀り続けるのでした。

 これらの台湾と日本の深い繋がりを示すエピソードは氷山の一角にすぎず、台湾の各所には日本統治時代の遺構が無数に現存し、そして日本および日本人に対し、深い親しみを抱いてくれる人が多いです。

 戦後の日本の教育やメディアでは、台湾にまつわる話は政治的な事情からか積極的にされてこなかった印象がありますが、戦後80年近く経過した今も台湾各所では、こんな「かつての日本の面影」を見聞きし、体験する場面が多くあります。

【了】

【誰…?】これが神になった日本人「もう一回さん」です(写真)

Writer: 松田義人(ライター・編集者)

1971年、東京都生まれ。編集プロダクション・deco代表。バイク、クルマ、ガジェット、保護犬猫、グルメなど幅広いジャンルで複数のWEBメディアに寄稿中。また、台湾に関する著書、連載複数あり。好きな乗りものはスタイリッシュ系よりも、どこかちょっと足りないような、おもちゃのようなチープ感のあるもの。

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