世界初「バイク+クルマの同時開発」結果は惨敗! ノロくてオモチャっぽい“おまけバイク”モトコンポが、それでも世界を虜にしたワケ

じわじわ、じわじわ再評価!

 しかし、生産終了から10年後の、90年代中半以降にジワジワと起こった「カスタムバイク」ブーム以降、この独創的な「モトコンポ」が再評価。まさかの「モトコンポ」のアメリカンカスタムなどもあり、この人気は現在も続いています。

 また、2023年には「モトコンポ」のスピンオフ的モデルとしてホンダの電動スクーター「motocompacto」がアメリカで発売され、その斬新なコンセプトやデザインが大いに注目を浴びました。

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当時、若者たちの間で大ヒットしていたオーディオの「コンポ」からこの名に。ドットのロゴもオーディオの電子表示を意識してのものだと思われます(画像:ホンダ)。

 これらから言えば「シティ」とセットで発売された当初こそ、結果が振るわなかった「モトコンポ」ですが、この独創性とチャーミングなところは、ユーザーの心をくすぐるものがあり「愛され続けるバイク」としては他車と一線を画すようにも感じます。

 そして、バイクやクルマに限らず、多くの工業製品は独創的であればあるほど、後に再評価を受けたりプレミアムで高値となるケースは少なくありませんが、その代表の一つが「モトコンポ」のようにも思います。

【了】

【うわ、化けて出た!?】これが「2023年の新作モトコンポ」です(写真)

Writer: 松田義人(ライター・編集者)

1971年、東京都生まれ。編集プロダクション・deco代表。バイク、クルマ、ガジェット、保護犬猫、グルメなど幅広いジャンルで複数のWEBメディアに寄稿中。また、台湾に関する著書、連載複数あり。好きな乗りものはスタイリッシュ系よりも、どこかちょっと足りないような、おもちゃのようなチープ感のあるもの。

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