衝撃の復活! 空自ステルス戦闘機に「伝統の尾白鷲」再現の理由は? 飛行隊パイロットが答えた

航空自衛隊の第302飛行隊が創設50年を迎え、その一環としてステルス戦闘機F-35Aに記念塗装を施しました。ただ、派手な塗装をすればステルス性は損なわれると聞きます。大丈夫なのでしょうか。

「オジロワシ」は期間限定 ずっと残せない理由は?

 見事な「オジロワシ」の図柄によって、飛行隊を代表するシンボル的な機体となった702号機。しかし、この記念塗装は期間限定であり、いつかは見られなくなる模様です。

「特別な塗料を使用しているとはいえ、記念塗装機は通常の機体と比べると目立ちます。そのため、この塗装が施されている間は通常の訓練に限って使用することになります」(塗装作業担当パイロット)。

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記念塗装機の作業を監督した第302飛行隊のパイロット。作業は他のパイロットや検査隊の整備員も協力して複数人で行われた。パイロットの左肩には創隊50周年を記念する記念ワッペンが付いている(布留川 司撮影)。

 ステルス機の「見えにくい」という効果は、レーダーだけでなく、目視や光学(画像)センサーに対しても考慮されています。多くのステルス機が単色でロージビ塗装に統一されているのはこのためです。702号機の記念塗装はレーダーに対するステルス性に影響がないとしても、色付きの塗装によって目視では目を引く存在であり、このままの状態で任務に使うことはできません。

 なお、目立ち過ぎるというのはF-35のようなステルス機に限った問題ではなく、航空自衛隊のF-15「イーグル」戦闘機やF-2戦闘機でも同様で、それらの記念塗装機も同様な理由によって訓練での使用はかなり限られます。

 だからこそ、記念塗装機は期間限定の特別なものであり、短い場合は数か月ほどで塗装が落とされて元の状態に戻されてしまうのです。

 F-35のカラー塗装は世界的に見ても珍しく、しかも702号機の場合は第302飛行隊にとって往年のF-4「ファントムII」の運用時期を思い出させる特別な存在だといえるでしょう。しかし、航空自衛隊の飛行隊として日々の任務を行うには、それをずっと維持するのは難しいようです。

【了】

【写真】空自史上初のカラー塗装されたステルス戦闘機 尾翼のアップも

Writer:

雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info

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