異例の「JRきっぷで他社の高速バスOK」から5年 競合がタッグ組んだローカル線「予想以上の成果」
徳島~阿波海南間を結ぶJR牟岐線は77.8kmのローカル線です。その末端、阿南~甲浦間では地域の足を守るため、JR四国と徳島バスが異例の連携をしています。どういうことでしょうか。
やって来たのは豪華な高速バス
阿南駅で下車しました。同駅以南は山がちで市街地は少なくなり、田井ノ浜周辺や牟岐駅以南では海の景色を楽しめます。
阿南駅はエレベーターも設置された地域の拠点駅で、改札口前に掲示されたモニターには、列車と並んで徳島バスの時刻が表示されていました。ここ以南は、鉄道のきっぷ・定期で徳島バスも利用できるからです。バス停留所の位置も地図で示されていました。
バスの阿南停留所は、高速バスと路線バスに分かれています。高速バスは商工会議所が入居するビルの正面、路線バスはその裏に停留所があります。「室戸・生見・阿南大阪線」と表記された高速バスが、JRのきっぷで乗車できるバス路線です。
高速バスは、大阪の南海なんば駅前から阿南を経由して室戸まで向かう路線で、全区間乗車すると6時間22~49分の長距離路線。松茂~室戸間は約4時間かけ一般道を走り、一般道を走る時間が日本有数に長い高速バスです。バスは阿南駅停留所に15時33分に到着しました。1+1+1列の豪華バス「メリー号」には、レッグレストや肘掛け内テーブル、トイレまで付いています。
到着時点で乗車率は90%ほど。3人が乗車して、3人が下車しました。15時47分に橘営業所に到着。トイレ休憩として16時まで停車し、その間には給油とトイレの吸出しも行われました。阿波橘駅からは1.5km離れていますが、阿波橘駅までのきっぷでも乗れます。
橘営業所の竹上所長に話を伺うと、「JRのきっぷでも乗れるようになってから、週末は特に盛況で、満席で乗れないこともある」とのことでした。
次は牟岐線の駅もある由岐を目指します。人家がない鉄道沿線とは異なり、道路脇には民家や商用施設が点在していました。16時25分、由岐停留所着。乗降客はないようでした。
16時33分、日和佐停留所着。道の駅「日和佐」はJR駅にも近く、2人が下車しました。乗車したのは地元の学生1人でした。
地元で気になっていた情報ありがとうございました。
大変よくわかりました。
ただ、牟岐を走っている国道は55号線です。