ついに初納入!海自「空前の巨大戦闘艦」のための“新型レーダー”どれだけスゴイ? アメリカの製造現場に初潜入してきた!

アメリカの大手防衛関連企業であるロッキード・マーチン社は2025年1月16日、海上自衛隊用の最新鋭艦載レーダー「SPY-7(V)1」のアンテナ第1面が、防衛省に納入されたと発表しました。じつは、筆者は昨年このレーダーの製造施設を視察していました。

着実に広がるSPY-7ファミリー

 優れた性能と特徴を有するSPY-7ですが、これが搭載される艦艇は日本のASEVだけではありません。

 現在のところ、SPY-7はカナダ海軍およびスペイン海軍でそれぞれ就役予定の戦闘艦艇に搭載されることが決定しています。カナダ海軍では、15隻が建造予定のリバー級駆逐艦にSPY-7(V)3が搭載されます。これは、現在運用されているハリファックス級フリゲートを置き換えるもので、SPY-7の納入は2028年、1番艦の就役は2030年代はじめと予定されています。

 一方、スペイン海軍では、5隻が建造予定のボニファス級フリゲートにSPY-7(V)2が搭載されます。これは、アメリカ海軍で運用されていたオリバー・ハザード・ペリー級のライセンス生産版であるサンタ・マリア級フリゲートを置き換えるものです。SPY-7の納入は2026年、1番艦の就役は2028年がそれぞれ予定されています。

 現在これらSPY-7運用国である日本、カナダ、スペインの間では、「ユーザーグループ」を設立しようという動きがあります。これは、SPY-7に関する運用データなどを共有することにより、何か問題が発生した時の迅速な対処や、知見の共有などをスムーズに行おうというものです。

 また、先述した通りSPY-7はサブアレイ・スイートと呼ばれる小型のレーダーを組み合わせることで構成されています。そこで、たとえば海上自衛隊の既存のイージス艦のうち、比較的艦齢の若いあたご型護衛艦のレーダーをSPY-7で置き換える、いわゆる「バックフィット改修」を行うことも可能でしょう。

 同様のアプローチは、アメリカの大手防衛産業であるRTX社が開発した艦載レーダー「SPY-6」が、すでにアメリカ海軍のイージス艦などを対象に実施しており、海上自衛隊の方針が気になるところです。

 海上自衛隊では今後イージス艦を現在の8隻から10隻へと増勢し、さらに旧式化したこんごう型護衛艦4隻の後継艦についても、整備を予定しています。つまり、今後6隻の新型イージス艦が建造されることになりますが、その艦載レーダーとして何が選定されることになるのか、注目が集まります。

【これが施設内部です!】モーレスタウンの施設内部の様子を写真で(画像)

Writer:

軍事ライター。現代兵器動向のほか、軍事・安全保障に関連する国内法・国際法研究も行う。修士号(国際法)を取得し、現在は博士課程に在籍中。小学生の頃は「鉄道好き」、特に「ブルートレイン好き」であったが、その後兵器の魅力にひかれて現在にいたる。著書に『ここまでできる自衛隊 国際法・憲法・自衛隊法ではこうなっている』(秀和システム)など。

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コメント

1件のコメント

  1. ドイツが建造予定と伝わるイージス艦のレーダーがSPY-6になるのかそれともSPY-7なのかで日本の次期こんごう型のレーダーも決まると思います。それにしても本当にシステム艦も含めて12隻も作るんですかね?案外ダミー計画で最終的にはシステム艦も含めて8隻、予算と人員は4万~6万トン級空母に回す可能性が高いと思うのですがね。

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