「かぼちゃ電車」JRから絶滅! 最後の「湘南色115系」快速、山陽路に消える 「あれ、ちょっとヘンだぞ」
国鉄時代の1973年に登場した115系電車300番台で唯一残っていたJR西日本の車両が引退しました。これで「湘南色」や「かぼちゃ電車」と呼ばれる塗装の115系もJRから絶滅。解体される山口県下関市まで乗車ツアーが実施され、“快速”として最後を迎えました。ただ車両をよく見ると、ちょっとヘンなところが。
違う色の「仲間たち」も集まった!
他の列車が遅れた影響で、新山口を6分遅れて18時20分に出発。下関の4番線には3分遅れの19時12分に滑り込みました。その到着前「皆様にご乗車いただけたことで、この車両も有終の美を飾ることができたと思います」と、しみじみ語りかける放送が流れました。
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翌2月2日の下関総合車両所下関支所での撮影会には、中国地域のかつての塗装をまとった国鉄時代製造の車両が並びました。115系300番台の湘南色の脇には115系3000番台のクリーム色に青色の帯が入った「瀬戸内色」、さらに105系の白地に青色と赤色のラインが入った「トリコロール色」も加わって花を添えました。
瀬戸内色がサンライナーのヘッドマークを付けた“幻”の光景も。金船さんは「通常では乗れない列車に乗車でき、普通は並ぶ機会のない車両を一緒に撮影できたと参加者に喜んでもらえた」と手応えを示しました。
JR西日本に2024年4月時点で234両あった115系は、227系などへの置き換えが進んでおり、今後も同様のツアーを催行する可能性を「機会があれば考えたい」と話します。
大勢の愛好家らが勇姿を写真などに記録し、記憶にとどめた後、D-26とD-27は半世紀近い現役生活の幕を閉じる下関総合車両所本所へ旅立ちました。
Writer: 大塚圭一郎(共同通信社経済部次長・鉄旅オブザイヤー審査員)
1973年、東京都生まれ。97年に国立東京外国語大学フランス語学科卒、共同通信社に入社。ニューヨーク支局特派員、ワシントン支局次長を歴任し、アメリカに通算10年間住んだ。「乗りもの」ならば国内外のあらゆるものに関心を持つ。VIA鉄道カナダの愛好家団体「VIAクラブ日本支部」会員。
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