あのカボチャみたいな色がなぜ特別? 「湘南色」とは何者か 日本人が“電車大好き”になったきっかけ!?

「湘南色」と呼ばれるカラーリングが、日本の鉄道車両では昔から人気を博しています。名前の由来は「湘南電車」に採用されたことですが、ではその電車とはどのようなものだったのでしょうか。

最長16両編成で登場

 日本は外国と比較して「電車」が発達した国です。欧州では現在も、機関車が無動力の客車を牽引する客車列車が走っていますが、日本で客車列車といえば、蒸気機関車が牽引する観光列車など、ごく一部となっています。

 

 日本で電車が発展したのは、諸外国よりも輸送人員が多いことに起因します。編成内の各部に電動車を連結した列車(電車)は、客車列車よりも加速力で勝り、かつ終点で反対方向に機関車を付け替える必要がないため、折り返し時間も短縮できます。重い機関車を連結する必要もないため、地盤が軟弱な日本の国土にも合致していたのです。

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横浜駅付近を行く、湘南色の国鉄型153系電車による急行「東海・ごてんば」。1981年7月撮影(画像:PIXTA)。

 こうしたことから日本では電車の持つ特性が、1920年代から活用されていました。阪和電鉄(現・JR阪和線)や参宮急行電鉄(現・近畿日本鉄道)は、現代に迫る速達サービスを展開しました。

 このように一部私鉄は戦前から電車による長距離運行を行っていましたが、鉄道省や戦後の国鉄では、「電車は長距離列車向きではない」という考え方が主流でした。吊り掛け式電動機で騒音・振動が大きい当時の電車は快適性が低く、特急などの優等列車には相応しくないと考えられていたのです。

 その一方で、線路容量が逼迫していた東海道本線では1948(昭和23)年、「湘南列車」と呼ばれていた東京~沼津間の客車普通列車を電車に置き換える構想が持ち上がります。電車なら所要時間を35分程度短縮でき、客車急行と同じ到達時間になることで、列車本数が増やせると見込まれたのです。

 同区間は126kmあり、国鉄としては初めて本格的な中距離運行する構想でした。1950(昭和25)年に完成した80系電車は、乗り心地に優れた新型台車のほか、列車の先頭から最後尾までブレーキを効かせる電磁自動空気ブレーキを初採用したことで、在来線最長の16両編成での運行を実現しました。

【違和感ある~!?】185系の“湘南色バージョン” めっちゃ派手!!(写真)

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