新型車両デビュー! え、過去にも同じ形式あった!? 京成3200形とは 初代との意外な共通点も
京成電鉄に、「3200形」を名乗る新型電車が登場しました。同社の車両で3200形を名乗るのはこれが2つ目です。初代3200形は2007年に引退していますが、どのような車両だったのでしょうか。新型3200形との共通点はあるのでしょうか。
特急用も存在した初代3200形
初代3200形は両開きの扉ばかりと述べましたが、8両だけは片開きで製造されました。この8両は特急用として1967(昭和42)年に登場したもので、当時の京成上野~京成成田間で運転されていた特急「開運号」で使用するべく、座席はボックス席によるクロスシートを主体にしたほか、トイレも備えていました。
しかし成田空港の開港を前に、空港へのアクセス列車「スカイライナー」用の車両が登場したため、特急用の初代3200形は役割を失います。1973(昭和48)年には座席配置を変え、通勤形の車両で一般的なロングシートに変更されたほか、トイレも撤去されてしまいました。以後は、ほかの3200形とともに一般の列車で使用されています。
大変身する初代3200形
初代3200形では、1985(昭和60)年から1989(平成元)年にかけて更新工事が行われ、外観や内装がリニューアルされたほか、冷房化も行われました。この際に前面のデザインが一新され、前面窓の上にあった前照灯と、車体の裾にあった尾灯はいずれも前面窓の下にまとめられたのです。

また、種別表示幕を貫通扉に、行先表示幕を上部に備えたのもこの時で、それまでは行先を表示した方向板(めくり)や種別板が使用されていました。さらに運転台を撤去した車両もあり、更新後は6両編成で使用されましたが、稀に8両編成に組み換えて使用されることもありました。
このほか、特急「開運号」で使用されていた車両のうち、3294編成の4両は更新に際して走行機器も交換され、VVVFインバータ制御となりました。また、角形の前照・尾灯へ改造された点も特徴的でした。
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