2代目を“襲名”した阪急の新型 では初代はどんな車両? 『電車でD』で見たことある!
阪急電鉄では2024年夏以降、新型車両として2300系および2000系を運行しています。ただし、同じ形式を名乗った車両は過去にもありました。いわば襲名した格好ですが、では初代はどのような車両だったのでしょうか。
『頭文字D』にも登場する初代2000系
初代の2300系では冷房化と合わせて走行機器が交換され、回生ブレーキの機能は残されたものの、定速度運転機能は取りやめています。さらに、前面を改修して種別や行先の表示幕が設置されたほか、標識灯が前面の窓の下に移設されたため、外観が変わりました。

一方で、初代の2000系では一部を除いて冷房化が行われていましたが、引退する時まで前面に表示幕が設置されず、行先を表示した運行標識板が使用されていました。
ちなみに、漫画『頭文字D(イニシャル・ディー)』をパロディ化した『電車でD』という同人誌・同人ゲームがありますが、この作品の主人公である藤原拓海が乗務しているのが初代の2000系でした。『頭文字D』は走り屋の世界を描いた漫画ですが、『電車でD』は『頭文字D』のハナシをそのまま電車へと置き換えて再現しているのが特徴です。
能勢電鉄に残る初代2000系
後継の車両が登場したことで、初代の2000系は神戸線の支線である甲陽線での活躍を最後として1992(平成4)年に引退しています。ただ、ほかの形式に連結されていた車両が2005(平成17)年まで残りました。
また、1983(昭和58)年から1992年にかけて能勢電鉄への譲渡も行われ、大半の車両は能勢電鉄1700系電車となりました。この際、阪急時代にはなかった表示幕が前面に設置されたほか、下部にはスカートが設置されたため、外観が少し変わっています。能勢電鉄1700系も引退が進んでいますが、2025年2月現在でも4両編成2本が残っています。
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