戦車急造いまから間に合う? 自動車メーカーなど工場転換へ トランプ大統領も不満あらわな欧州事情

ロシア・ウクライナ戦争を経て、ヨーロッパでは自動車メーカーや鉄道車両メーカーが戦車の生産を始めようとしています。2010年代初頭の“雪解け”が一変した今、軍需企業の戦車製造ラインを停止したツケが回ってきている模様です。

鉄道車両と戦車は似ている!?

 戦車メーカーのKNDSがなぜ、アルストムの鉄道車両工場を買収したのでしょうか。それは比較的短期間に低コストで生産ラインが転換できるからです。

Large 20250330 01

拡大画像

ドイツのゲルリッツにあるアルストムの鉄道車両工場(画像:ボンバルディア)

 工業製品としての鉄道車両と戦車には親和性があり、大型・重量物の製造設備ということでクレーンや大型加工機械が揃っています。鉄道車両の車体や台車には溶接・鋳造技術が使われており、この冶金技術は戦車製造にも応用できます。また、現代戦車の製造には高出力エンジン、トランスミッション、サスペンションが必要不可欠ですが、共通の駆動系技術も多くあります。ほかにも、鉄道車両工場は機関車や貨車の異なるモデルを組み立てる柔軟なライン設計がされていますが、これは戦車生産にも適合しやすく、設計変更や改良が頻繁に行われる戦時生産体制において有利になります。

 第2次大戦では、例えばドイツであれば「ティーガー」重戦車をはじめとして各種軍用車両の開発並びに生産を担ったクルップ社やヘンシェル社が、鉄道車両や機関車のメーカーでした。対峙したソ連のT-34も機関車メーカーであるウラルヴァゴンザヴォードが生産の一端を担っています。アメリカでも、ボールドウィン・ロコモティブ・ワークスやプルマン・スタンダードなどがM3「リー」やM4「シャーマン」といった戦車の大量生産を手掛けていました。

 また2025年3月、ドイツのラインメタル社のアルミン・パッパーガーCEOが、フォルクスワーゲン(VW)のオスナブリュック工場を取得して装甲車生産に転換する可能性を示唆しました。実現すればVWは第2次大戦で多用された「キューベルワーゲン」以来の軍用車生産となります。ラインメタルはすでに、自社の自動車部門工場を2つ弾薬生産へと転換しており、人材を衰退する自動車産業界から防衛産業へ転換しようとしています。

これがロシア最新の戦車です(写真)

最新記事

コメント

2件のコメント

  1. 治金じゃなくて冶金(サンズイではなく、ニスイ)

    基礎用語、それも分野を表すような基礎の基礎の言葉も知らずに記事を書くのばかりになったな。程度が分かるというもの

    • 乗りものニュース編集部です。

      このたびはご指摘をいただき、誠にありがとうございます。

      修正いたしました。

      これからも変わらぬご愛顧を賜りますよう、

      何卒よろしくお願い申し上げます。

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス