ブーム乗り遅れちゃった… スズキ的「モンキーの対抗馬」超ミニバイク 今や価格高騰“隠れた名車”に
1970年代に入り、各社がこぞってリリースしたのがレジャーバイクです。スズキでも、1971年にバンバンやホッパーなどがラインナップされましたが、その最終形態ともいえる1台が、じつは同社の隠れた名車ともいえるものでした。
レジャーバイク終焉後に「今ならいけるんじゃないか?」
しかし、スズキがエポにかける思いは相当強かったようで、1981(昭和56)年には標準モデルと併売するカタチで限定モデルのLTDをラインナップします。

カラーリングをブラックとゴールドで統一し、フロント周辺にはスクエアなバックミラー、より頑丈なキャリア、さらには小型タコメーターまで搭載していました。どことなく、ホンダのゴリラやモトラの影響を感じる外観になり、前述のようなヤンチャな印象を、さらに強く感じさせる1台でした。
続く1985(昭和60)年には、このLTDをもう少し一般層に寄せたような新モデルを発売します。バックミラーやキャリアなどは初代とほぼ同等のモノが使われていますが、ブラックとゴールドのカラーリングで、初代よりもグンと精悍な印象を与えました。
しかし、この1985(昭和60)年モデルを最後に、エポはいったん生産終了に。当時はホンダのモンキー、ゴリラ以外のレジャーバイクがほぼ全て姿を消した時代なので、これもエポの運命だったように感じますが、どういうわけか1993(平成5)年に突如「PV50」のモデル名で復活します。
筆者個人の憶測にすぎませんが、当時、中古車市場では往年のレジャーバイクが密かに人気で、その高騰を受けスズキが「今ならウケるかも」と復活させたのではないかとも思います。
この復活モデルは、赤とブルーを基調にしたカラーリングで登場。前述の生産終了型の精悍な印象から、ポップな感じにイメチェンしたのも特徴で、この点も初期レジャーバイクの「親しみやすくてかわいい」イメージに寄せた印象を受けました。
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