なぜ「クロスカブ」ばかり盗難急増? スーパーカブでも“超人気モデル”でもなく… 盗難経験者の“思い当たる節”
スーパーカブシリーズのひとつ「クロスカブ」の盗難が急増。しかし、今はもっと人気が高く、価格も高いモデルがあるのに、なぜ「クロスカブ」なのでしょうか。実際にクロスカブを愛用する筆者には、“思い当たる節”がありました。
ハンターカブ人気のなかで、なぜ「クロスカブ盗難」なの?
累計販売台数1億台オーバーのホンダのスーパーカブシリーズ。中でも2013年にラインナップされた「クロスカブ」は、アウトドア的な外装を装備させながらポップなカラーリングが特徴で、根強い人気を誇るモデルです。

筆者も愛用するクロスカブですが、とんでもないニュースが飛び込んできました。なんと大阪府内で2024年4月~11月までに126台ものクロスカブが盗まれたというもの。中には、この間「2度もクロスカブを盗まれた」という被害者もいるほどで、バイク盗難事件としてはかなり大掛かりな組織的犯罪を予想させるものでした。
ここで気になるのが「なぜクロスカブなのか」ということです。
そもそもクロスカブは、オーストラリアやニュージーランドへの輸出モデル、CT110が逆輸入のカタチで日本国内において絶大な支持を得ている現象を受けて、新たに開発されたモデル。後の2020年には、CT110をリファインさせたCT125「ハンターカブ」がリリースされて以降は、クロスカブ人気は一気にハンターカブに奪われる格好となりました。
ちなみに、クロスカブ110の現行車の新車価格は36万3000円(税込)。CT125・ハンターカブの現行車の新車価格は、47万3000円(同)。その11万円ほどの価格差をもってしてもハンターカブの販売台数のほうがクロスカブ110よりも遥かに上回っています。
本来、バイク窃盗集団の立場に立ってみれば、人気があって価格も高いCT125・ハンターカブのほうに狙いを定めそうにも思いますが、それでもなおクロスカブに決め打ちしているところが謎です。
とはいえ、実は古くから、まことしやかに「スーパーカブの盗難車が海外に輸出されている」という噂が語られてきました。実際に筆者がまだ10代だった頃、「もしかして、スーパーカブ専門の盗難グループによるものではないか」と思う場面に2つほど遭遇したことがあります。
昔、スーパーカブ泥棒を捕まえたことがある。
休暇を取り出かける際に、寮の踊り場から見える駐輪場で何やらメモしてるおじいさん。同僚がバイクの買い取りを頼んだか?、しばらく眺めていると頼んでいない私のカブの用具入れを開けている(中身は工具と自賠責の書類)。
勝手なことされても困るなーと、注意してもらうために職場(寮の敷地)の警備員さんの所へ連れて行った。渡された名刺はリサイクルショップの物だった。
「注意しておいてー」と事情を警備室で話していたら、たまたま来ていた警察官に「事情を聞かせて」となった。
警察署で生活安全課の制服お巡りさんに一通り話したあと、なぜか組織犯罪対策課の刑事さんにチェンジ。もう一度最初からお話し。
あのおじいさん何者だと思う?と聞かれたのでリサイクル業者と答えたら「見る目無いなー(笑)じゃ前科何犯だと思う?ちなみに名刺は偽物」と言われ驚いた。
おじいさんはリサイクル業者ではなく下見役で、後で別のトラックでまとめて積み込んでいくと教えられた。
今流行り?の私人逮捕となり、後で弁護士から賠償の話が来た。被害無いけど・・と言ったけれど「ああいう人は反省してもらわないとだめ」と。裁判に影響するのかも知れない。何万円か頂いた。
事情聴取で休みがまる1日潰れ、約束していた友人とのキャンプは中止、お腹は減ったがカツ丼は出ず(刑事さんが生茶のペットボトルを1本おごってくれた^^;)、職場(事件現場)と何度もパトカーで往復、指差しながら色々な角度で写真撮影。何かやらかしたと噂にもなりました。
教訓
怪しい人を見かけたらすぐ110番(自分で逮捕しない方がいい)
状況は言葉で説明すると長くなるので、スマホで写真を撮っておこう
スーパーカブは本当によく盗まれる。ヤマハのメイトやスズキのバーディーはあまり盗まれない。もっと言えば丸いライトのスーパーカブが泥棒に人気。