ヒヨッコから僅か半年で最新ステルス戦闘機乗りへ 豪空軍のスーパー時短訓練とは? “卒業試験”は実戦と同じことまで

航空自衛隊が導入を進める最新鋭ステルス戦闘機F-35A「ライトニングII」。この戦闘機のパイロット育成が近い将来変わるかもしれません。すでに変化しているオーストラリア空軍の訓練方法を解説します。

空自の近代化はいつ? パイロット不足対策は必須

 オーストラリア空軍での新人パイロットの訓練は、3つの段階に分かれています。まず、PC-21と呼ばれるプロペラ駆動の練習機で12~18か月の初等飛行訓練を受け、次にホーク127ジェット練習機で12か月の高等飛行訓練へと進みます。

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オーストラリア空軍の高等ジェット訓練に使われているホーク127練習機(オーストラリア空軍)。

 さらにジェット機の操縦を習得した後に、ホーク127を用いた戦術前訓練で戦闘機としての運用方法を学ぶとともに、F-35パイロットとしての適性を2~3か月の期間で判定されます。これに合格することで2、ようやくOCUでの訓練へと進むことができるのです。

 また、PC-21とホーク127はアナログ計器ではなく、モニターを中心としたグラスコックピットが採用されており、電子機器の操作が伴うF-35やF/A-18F、EA-18Gといった現役戦闘機に似た操縦訓練も可能です。これによって戦闘機の前段階の訓練において、基本的な航空機の操縦方法だけでなく、後のF-35パイロットに必要とされるシステム操作や情報処理などの技術の基礎も同時に学ぶことができ、これが2OCUでの訓練の効率化と短縮化に繋がっているといえるでしょう。

 オーストラリア空軍では、F-35パイロットが最初の飛行訓練から、実際に飛行隊に配属されて任務に就けるまでの期間を3年半から4年と説明しています。

 現在、新人パイロットにF-35の操縦訓練を受けさせている国は少数派であり、多くの国が航空自衛隊のような既存の戦闘機からの機種転換という形を取っています。

 しかし、航空自衛隊の場合、F-35の今後の配備数増加や少子高齢化によるパイロット(自衛官)不足を考えると、より効率的な訓練体系の確立は必須でしょう。

 航空自衛隊では、長らく初等練習機T-7と中等練習機T-4、この2機種でパイロット育成を行ってきました。しかし、すでにT-7はアメリカ製のT-6「テキサンII」に更新されることが決まっており、T-4も老朽化に伴って後継機を検討中です。

 新しい練習機が導入された場合には、これまでのパイロットの教育課程も大きく見直されるかもしれません。

【画像】これが空自史上初のカラー塗装されたステルス戦闘機です

Writer:

雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info

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