まるで「サンダーバード1号」!? 海上自衛隊が導入決めた新型UAV「お尻で発着」する異色の飛び方なぜ?

海上自衛隊が導入を決めた小型UAV「V-BAT」をいち早く外国の展示会で見てきました。開発したのはアメリカのシールドAI社で、説明によるとかなり高度な自律飛行が可能とのこと。どのような使い方が想定されているのでしょうか。

海自は艦艇周辺の監視用として活用

 防衛省では「V-BAT」の任務を「水上艦艇周辺海域の警戒監視・情報収集」と説明しています。この機体は胴体先端部分には電子光学・赤外センサーが搭載可能で、これまでは艦載ヘリコプターや陸上発着の固定翼哨戒機で行っていた任務の一部を、より低コストで担うことができます。

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海上自衛隊が運用するSH-60K哨戒ヘリコプター(画像:海上自衛隊)。

 先端部分の搭載機器は交換することが可能で、合成開口レーダー(SAR)やレーザー目標指示機などを搭載すれば、対応可能な任務の幅も広がります。また、海上自衛隊が導入する機体にも採用されるかは不明なものの、シールドAI社では複数の「V-BAT」が自律制御で連携して任務にあたるスウォーム(群れ)運用や、機体にキネティック弾薬を搭載するなど、将来的なアップグレード化も提示しており、今後は世界各国での同型機やその発展型の運用が進んでいくかもしれません。

 防衛省の資料によれば、機体単価は1機あたり約6億円で、採用から退役までのライフサイクルコストは約388億円と見込んでいます。

【画像】これが「V-BAT」の飛び方です

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雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info

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コメント

1件のコメント

  1. お爺さんはウルトラホーク2号を思い出だしますね。これからはミサイルも詰める様に進化するのでしょうか?それともミサイルが帰って再出撃する様になるのでしょうか?