衝撃の「ラファール」初撃墜報道…相手の「中国産戦闘機」はどう出るか? 間近に迫った“空中戦の場”
インドの「ラファール」戦闘機を撃墜したことによって大きな注目を浴びることになった中国産戦闘機「J-10」。中国の技術力向上を示すのであろうこの話題は、今後どんな様相を見せるでしょうか。
近年の「中国の航空産業の見せ方」ちょっと変わってる?
かつての中国製の航空機は軍民を問わず、中国国外の航空ショーへの実機展示はほとんどありませんでした。しかし近年は、その流れが一転しています。
たとえばJ-10はC型と異なるものの、中国空軍の曲技飛行チーム「八一飛行表演隊」が2020年と2024年のシンガポールと、2023年のドバイで各国の軍やメーカー関係者が入場するトレードデーに展示飛行を行っています。ただしここでも、八一飛行表演隊の機体を間近で観察できる地上展示まではありませんでした。
一方中国の民間機部門では、2024年のシンガポール航空ショーでARJ21(現C909)とC919旅客機が海外進出を“宣言”するがごとく、地上展示と飛行展示の双方を行っています。
もしパリ航空ショーでの展示内容が、八一飛行表演隊の飛行展示だけなら、中国の姿勢はこれまでと変わりません。しかし、模型ではなく実機の地上展示を、それもPL-15空対空ミサイルと一緒に行うなら、軍事衝突での驚きを利用した、積極性に富むアピールとなるでしょう。
反面、フランスは「ラファール」を墜とされた翌月だけに、ひさし貸して母屋を取られるがごとくの振る舞いと感じ苛立つかもしれません。筆者はフランス側はショーを盛り上げつつJ-10Cへ注目を集まらないように、中国はフランスを刺激せずいかにJ-10Cが優れているかをアピールさせるか、互いに準備を進めていると考えています。そうした意味でパリ航空ショーは、2国の“空中戦”が行われている舞台でもあるわけです。
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