作るぞ「世界最強戦闘機」! でも“本当に重要なのは…” イタリア代表者幹部が明かす第6世代戦闘機“開発の神髄”とは(前編)

2025年5月21日から23日にかけて幕張メッセで開催された「DSEI Japan 2025」。そこで、筆者は日英伊共同開発の次世代戦闘機「GCAP」について、イタリアのレオナルド社幹部にインタビューを実施しました。

「要求仕様に合わせて成果物を納品する」とはワケが違う!

 前述のように、GCAPは日英伊という文化やモノの考え方が異なる国同士による共同開発事業です。そうした各国の「違い」がプログラムに及ぼす影響について、デ・サント氏はこう説明します。

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イタリア空軍のユーロファイター戦闘機(画像:イスラエル空軍)。

「このような文化の違いは、私は個人的にも価値あるものだと捉えています。異なる文化、異なる働き方、ビジネスに対するアプローチの違いは、協業をより効果的にするための要素です。

 イギリスとイタリアには長い協力関係があり、トーネードやユーロファイターなど30年以上にわたる共同開発の歴史があります。一方で、日本との本格的な共同開発事業は今回が初めてですが、このプロジェクトは真に効果的な協業を実現する好機と考えています。

 もちろん、課題は複雑です。第6世代戦闘機を開発するわけですから、それ自体が新しいマインドセットを必要とします。従来のように『要求仕様に対して成果物を納品する』というモデルではなく、設計そのものを協業で構築するという新しいアプローチです。このプロジェクトでは、異なる要素を一つのシステムとして統合することが求められます」

【まさかの富士山バック】レオナルドが公表したGCAP新イラストを写真で(画像)

日本唯一の防衛展示会「DSEI Japan 2025」

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