「日本で広げたければこのタイプ」バス会社の要望に“中国製EVバス”応える BYD以外もシェア拡大
地球温暖化対策の一環として、路線バスに電気自動車(EV)バスを導入する動きが広がっています。地方路線などへの導入も進むことが見込まれる中で、小型化のニーズに応えた「新商品」の登場が相次いでいます。
地方のバス会社向けに開発を依頼
同じく中国の江蘇常隆客車(アルファバス)も、中型EVバス「e-City L9」を売り出しました。山梨交通(甲府市)の路線バス事業部長である池田雄次常務取締役執行役員は、筆者(大塚圭一郎:共同通信社経済部次長)に対し、「アルファバスに中型バスを開発してほしいとお願いしていた」とその背景を語りました。2025年度には、中型のL9と大型EVバス「e-City L10」を1台ずつ購入する予定であることも明らかにしました。

山梨交通は2021年以降、L10を5台導入していますが、池田常務は「大都市では大型バスが主流になる一方、地方のバス会社では中型バスが主力です」と指摘します。このため、アルファバスに対して「日本でのシェアを広げたいのであれば、中型バスを開発してほしい」と依頼したそうです。
L9は、車体の長さが8.99m、乗車定員が57人。全長10.5mのL10と比べて一回り小さく、最小回転半径は7.8mと、小回りが利きくことが利点です。
山梨交通が導入したL10の車体には、白地を基調に葉のイラストや電源プラグに差し込むコンセントが描かれており、同社の一般的な路線バスによく見られる白地に濃淡の緑色を鋭角的に配した塗装とは異なっています。池田常務はこのカラーリングについて、「アルファバスのデモ車のデザインが良いと思ったため、同じものを使わせてもらった」と語りました。
一方、山梨交通とともに山梨県の主要バス事業者である富士急行傘下の富士急バスなどはBYDの大型EVバスや、北九州市に本社を置くEVモーターズ・ジャパンの大型と小型のEVバスを導入しています。富士急グループは、富士山麓などの勾配が大きい区間を通る路線を抱えていますが、富士急行幹部は筆者に対し「導入したEVバスは登坂性能も優れており、問題なく運行できている」と語りました。
中国製は嫌だな
EVMJやエルガEVなら歓迎
政府は中国製EVに関税かけるか何かしてほしい