下道が“酷道”すぎる!? 「三遠南信道」その遠ぉぉ~い道のり まもなく新東名から28kmつながるけども
長野県飯田市と静岡県浜松市を結ぶ「三遠南信道」約100kmの建設が進んでいます。部分開通した箇所と、未開通部の現道を往来してみると、想像以上の“酷道”でした。
東栄IC-佐久間川合IC―未開通区間:ここから激ヤバ!水窪までの“酷道”
東栄ICから先、北東へ向かう三遠南信道は、佐久間川合IC(浜松市)までの6.9kmが開通済です。今回は三遠南信道沿いをトレースするためこちらを目指します。

佐久間川合ICを下りてからが、本当の険しい区間です。長野方面を目指すには、佐久間ダム・天竜川沿いに北上する静岡・愛知・長野県道1号、もしくは国道473号で天竜川を下った後に水窪(みさくぼ)川沿いに水窪を目指す国道152号の主に2ルートがありますが、前者はいわゆる“険道”。しかも2024年から崩落のため通行止めとなっています。
後者の国道473号・152号沿いが三遠南信道をトレースするルートでもあるのですが、こちらも「これ国道!?」と同乗者が漏らすほど、狭く曲がりくねった道が続きます。
並行して走るJR飯田線は、佐久間から水窪川沿いの相月までをトンネルで真っすぐ貫いています。この区間は佐久間ダムの建設に伴い、1955(昭和30年)に天竜川沿いから付け替えられた区間ですが、国道152号はは川沿いに大きく迂回するため、70年を経てもなお、飯田線のほうが圧倒的に早い状況です。
その状況も、三遠南信道の整備によって将来変化しそうです。佐久間川合ICから水窪駅の北側(水窪IC)まで、飯田線に並行して「水窪佐久間道路」14.0kmを建設する事業が進んでおり、2022年から用地買収に着手しています。ただし、中央構造線を通過するため難工事が予想されています。
そして国道152号は水窪から北、県境の「青崩峠道路」区間までの7.3kmについては「現道改良区間」として浜松市が拡幅を進めています。三遠南信道が本領を発揮するのは、新東名からここまでつながり、“酷道”を解消してこそ、といえるかもしれません。(つづく)
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