空自次期戦闘機「純国産」のゆくえは? ロッキード・マーティンほか参加意思表明

ロッキード・マーティン社は2016年10月7日、空自の次期戦闘機開発に携わる意思があることを表明しました。「心神」とも呼ばれるステルス実証機X-2の初飛行からおよそ半年、次期戦闘機には純国産の期待もあるなか、その開発のゆくえはどうなるのでしょうか。

ロッキード・マーティン社、空自次期主力戦闘機「F-3」開発に名乗り

 日本ロッキード・マーティン社のチャック・ジョーンズ社長は2016年10月7日(金)、都内で記者会見を行い、航空自衛隊の次世代主力戦闘機選定にともなう防衛省の情報提供依頼(RFI)に応じ、回答や会合による質疑応答などプレゼンを行ったことを明らかにするとともに、その次世代戦闘機開発へ積極的に参加する意思があることを、公の場で初めて表明しました。

 非公式に「F-3」と呼ばれることも多い、F-2戦闘機の後継となる航空自衛隊の次世代主力戦闘機。現在、防衛省技術研究本部および三菱重工において開発中の先進技術実証機X-2、いわゆる「心神」による実験結果を待って、2018年に国産を行うかどうか、その後の方針を決める予定になっています。

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先進技術実証機X-2「心神」は2016年4月22日、初飛行に成功(写真出典:防衛装備庁)。

 一部の政治家やメディアは「F-3」を「零戦の再来」とし、「純国産」を期待する声も聞こえます。しかし、現代において戦闘機の開発は10年以上の歳月と数兆円の予算が必要なため、リスクを分担する国際共同開発が主流になりつつあり、今回のロッキード・マーティン社の発表は、「F-3」もまたその流れにあることを示すものといえるでしょう。

テーマ特集「【ミリタリー】国産戦闘機F-2、いま直面する後継機問題」へ

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コメント

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2件のコメント

  1. 「日本政府・防衛省は次期主力戦闘機配備に向け、X-2(心神)の100%独自開発を決定した」と発表してしまえばいいことだよ。

  2. そもそも日本と本気で戦闘機を共同開発したい国があるとは思えない。開発費も高いし整備にも手がかかるし他の友好国との相互互換性なんてないし、おまけに実戦では通用しないし。