中国のネット工作は戦闘機輸出市場でも暗躍? 被害を受けたフランスが激怒した巧妙なネガキャン方法とは

2025年11月18日にアメリカの独立系シンクタンクである米中経済安全保障委員会(USCC)が、中国とフランス製「ラファール」戦闘機に関するレポートを公表して話題となっています。

兵器のセールスは経済的な理由だけではない

 競合製品を否定・批判するネガティブ・キャンペーンは民間市場でもたびたび使われており、その手法自体はマーケティングのひとつの方法だといえます。しかし、国家間取引の兵器産業において、偽情報工作まで行なった事例がこうして政府関係の機関から指摘されるのは珍しいケースだといえるでしょう。

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J-10CEの模型に付けられたPL-15E空対空ミサイル。今回の戦闘でも使われた中国製ミサイルで、アクティブレーダー誘導で150kmもの長射程ミサイルといわれている(布留川 司撮影)

 中国が手段を問わずにここまで自国製兵器の輸出に力を入れる理由は、単純に自国防衛産業の利益だけが目的ではありません。兵器の輸出は、商業製品とちがって一度限りの取引で終わるものではなく、継続的な支援のためにその国と軍事的・政治的な関係を持つことにも繋がります。つまり、兵器の輸出は国際政治や外交政策において重要な手札にもなりえるものなのです。

 今回のインド・パキスタン間の武力衝突では、両国政府が公式な戦果や被害発表をしておらず、「ラファール」の撃墜も断片的な情報から推測された事象でしかありません。しかし、そんな不確定な情報であっても、意図的な情報操作によって「物語化」され、それが兵器輸出の宣伝材料として積極的に利用されていったようです。

【画像】え!? これが、ネガキャンしたラファールの代わりに中国が売り込んだ戦闘機です

Writer:

雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info

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