「ボックス席」もう風前の灯火!? そもそもなぜロングシートと混在していたのか? JR普通列車では“昔の構造”に
首都圏を走るJR線の普通列車は、かつてボックス席を主体とした車両が使われていましたが、今や通勤電車と同じロングシートのみの車両に置き換わりつつあります。なぜボックス席は減りつつあるのでしょうか。
地方にも広まったロングシート
JR東日本では首都圏のほか、地方にもロングシート車両の導入が進んでいます。1993(平成5)年には東北エリアの地域輸送用に701系を、1995(平成7)年には新潟地区にE127系を導入しますが、いずれもロングシートの車両です。
これらの地域では客車や急行用の電車を転用しており、座席はボックス席が基本でした。これが片側3扉・ロングシートの車両に置き換えられたことで、通勤ラッシュの緩和に役立ちましたが、座席数が減って座れないと不評を買うことになります。
2006(平成18)年から仙台地区に導入されたE721系や、2014(平成26)年から新潟地区で導入されたE129系では一部をボックス席とした車両が導入され、若干ながら揺り戻しが見られます。
一方で、高崎地区や長野・松本地区では、セミクロスシートの115系がロングシートの211系に置き換わったほか、房総地区でもセミクロスシートの113系が、京浜東北線から転用されたロングシートの209系に置き換えられています。
長野・松本地区の211系の一部にはボックス席があるほか、房総地区の209系も先頭車にボックス席が設置されていますが、ボックス席は減っています。
JR東日本以外でもロングシート化の傾向があります。JR東海は、2021年から導入した315系でロングシートを採用し、名古屋地区で使用していた転換クロスシートの311系を置き換えています。
JR北海道は、快速「エアポート」で車両の世代交代を進めており、転換クロスシートの721系をロングシートの733系に置き換えつつあります。また、旭川地区や室蘭本線では新形車両としてロングシートの737系が導入されています。
JR九州は、北九州地区の813系で転換クロスシートをロングシートにする改造が進行中。811系もリニューアルの際に転換クロスシートからロングシートに改修しています。
首都圏のJRでは、車両の世代交代が一段落した状態にあります。しかし、将来的には湘南新宿ラインや上野東京ラインでも車両の置き換えが行われることになり、その際はどのような座席配置となるのかが注目されます。
Writer: 柴田東吾(鉄道趣味ライター)
1974年東京都生まれ。大学の電気工学科を卒業後、信号機器メーカー、鉄道会社勤務等を経て、現在フリー。JR線の2度目の「乗りつぶし」に挑戦するも、九州南部を残して頓挫、飛行機の趣味は某ハイジャック事件からコクピットへの入室ができなくなり、挫折。現在は車両研究が主力で、技術・形態・運用・保守・転配・履歴等の研究を行う。鉄道雑誌への寄稿多数。資格は大型二種免許を取るも、一度もバスで路上を走った経験なし。





他人との向かい合わせを嫌がる人、相席ブロックをする人がいること、スマホ観るのがメインで車窓を気にかけない人が増えたこと。
いろいろあって、ボックス席が無くなっても「別に」な世の中になってしまっているのかもしれません。
どこもロングばっかりになって、18きっぷの旅も止めてしまいました。
ちょっと空いてるときは缶ビール飲んだり、軽食を取ったり出来た時代が懐かしいです。
日本人の体型も昔に比べて大きくなってきているのでボックス席が窮屈に感じます。知り合い同士ならともかく知らない人と相席になったりするので足をどこに置くかが問題でけしてゆったりくつろぐわけではありません。
そもそも普通列車に長距離輸送を担ってもらう場面が相当減ったからな
通勤や通学の短距離輸送なら混雑する車内のクロスシートよりも立席ながら乗車定員の多い
ロングシートの方がまだマシ
まあ首都圏の長距離移動が辛いってのはお気の毒ではあるもののこれらの輸送は有料特急や
有料席が担うものになっちゃったからねえ
少子化とコロナ期を経て混雑率が下がった今、ロングシート化を進める理由はありません。欧州のように出来るだけ多くの乗客に着席して貰えるようにする、QOLの向上が必要ですが、鉄道事業者は効率性と採算性のみを追求しているのが実情です。こうした姿勢がやがて利用者の鉄道離れを促し、地球環境問題の悪化を招くことを、事業者、利用者、そして鉄道関係の書き手は認識する必要があるでしょう。とりわけ、本稿のように鉄道をモニターするライターが現状追認と忖度を続けることは倫理的に問題であり、職能の放棄ですらあることを痛感すべきでしょう。