「鉄道×プロ野球」令和は「eスポーツ」に!? 首都圏と関西の私鉄4社がアライアンス設立 東西対抗の大会やります!

「鉄道×プロ野球」の伝統と文化が「鉄道×eスポーツ」に。スタンプラリーを超えるコンテンツに育てられるか、関東と関西の鉄道事業者が本気で取り組みます。

「4社で閉じることなく…」

 南海は中期経営計画のなかで、未来探索の分野においてeスポーツ事業を推進しています。その背景として、終戦の5年後に大阪スタヂアムを設立し、街の復興に並行して、野球文化の醸成とともに青少年の健全な育成に寄与してきた歴史があります。

 そのDNAを受け継いだ事業がeスポーツです。取り組みにあたって、南海グループ企業でありeスポーツ施設運営やイベント企画に強みを持つeスタジアム株式会社と連携しています。

 eスタジアムは、なんば、泉佐野、いずみ、佐賀、岐阜、福岡、和歌山、伊万里、姪浜に拠点施設を展開しています。特に泉佐野市と連携した「eスポーツゲームクリエイターアカデミー」では、全国の小中学生が合宿し、プロゲームチームの選手に手ほどきを受けながらeスポーツを体験できるイベントとして人気があります。

 京王電鉄経営統括本部デジタル戦略推進部長の山口 優(まさる)氏によると、鉄道会社のeスポーツの取り組みは2023年に始まり、今まで5回ほど情報交換会を続けていたとのこと。eスポーツに興味を持つ鉄道会社は10社ほどあり、ひとまず実績のある4社でアライアンス(同盟・連携)を結成したとのことです。今後も4社で閉じることなく発展させていく考えです。

 鉄道eスポーツアライアンスの設立の目的は「年齢や性別、障がいの有無を問わず、多様な人々が『好き』でつながることができるeスポーツに取り組む東西の鉄道会社が連携することにより、沿線の活性化やeスポーツ文化の発展にさらに貢献する」とのこと。

 今後の主な活動は「東西対抗のeスポーツ競技大会を実施、あるいは支援によって沿線を盛り上げる」「eスポーツ人財育成の実施・支援」「複数の鉄道事業者が連携してプロモーションを行い、eスポーツ文化の醸成に貢献する」です。

「日常にeスポーツを。地域に、つながりを。」という想いのもと、eスポーツを通じた人と人のつながりを、沿線から沿線へと広げ、新たな沿線価値の創出に取り組むとのこと。競技会の開催など具体的な取り組みなどは今後の発表を待ちましょう。

 日本のプロ野球のきっかけは鉄道会社でした。阪急電鉄の創始者・小林一三が「グラウンドを持つ鉄道会社が球団を持ち、互いに選手を行き来させて試合を見せれば、沿線の観客たちも喜び、球場の入場料とそこまでの鉄道運賃の両方を稼げる」と考えたそうです。筆者(杉山淳一:鉄道ライター)は「鉄道eスポーツアライアンス」に当時のプロ野球設立のような勢いを感じます。今後の展開に期待です。

【各社社長も登壇】これが鉄道eスポーツアライアンスのメンバーです(写真)

Writer:

乗り鉄。書き鉄。ゲーム鉄。某出版社でゲーム雑誌の広告営業職を経て独立。PCカタログ制作、PC関連雑誌デスクを経験したのち、ネットメディアなどで鉄道関係のニュース、コラムを執筆。国内の鉄道路線踏破率は93パーセント。著書に『ぼくは乗り鉄、おでかけ日和。日本全国列車旅、達人のとっておき33選』(幻冬舎刊)など。

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