海自「最古参の防空艦」ついに後継艦の動き イージス・システムの眼“次世代レーダー”の候補とは? 採用されると「超ビッグなお話」に!?

海上自衛隊の第1世代イージス艦であるこんごう型。運用開始からすでに30年が経過したこともあり、後継艦の建造が取りざたされ始めました。そこで浮上してきたのが、搭載レーダーをどうするのかという問題です。候補となっているのはどんな代物なのでしょうか。

似ているようで違う2種のレーダー「独自のメリット」とは

 そして第三に、能力向上が容易である点です。SPY-6もSPY-7も、ともに実装されているソフトウェアによって動作するレーダーシステムであるため、ハード(レーダーを物理的に構成する部品)に変更を加えることなく、レーダーを動かしているソフトウェアをアップデートして能力向上を図ることができます。

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アメリカ海軍の最新鋭イージス駆逐艦「ジャック・H・ルーカス」。SPY-6(V)1を搭載するアーレイバーク級フライトIIIの1番艦(画像:アメリカ海軍)。

 つまり、何か新たな脅威が登場した場合や、新しい機能を実装しようとする場合、ソフトウェアを更新することで迅速に対処することができるというわけです。いわばスマートフォンをアップデートするだけで、機器自体に手を加えずとも新たな機能が実装されるのと同じです。

 それでは、逆にSPY-6とSPY-7がそれぞれ有する独自の特徴としては、どのようなものが挙げられるのでしょうか。

 まず、SPY-6に関しては「アメリカ海軍の次期標準レーダー」であるという点が挙げられます。SPY-6は、アメリカ海軍の最新鋭イージス艦であるアーレイバーク級駆逐艦フライトIIIをはじめ、強襲揚陸艦や輸送艦、空母、フリゲートなど8艦種60隻以上への搭載が予定されています。ちなみに、2025年12月に突如建造が発表されたトランプ級戦艦にも、RMAが37個で構成されるSPY-6(V)1が搭載されることが明かされています。

 このように、SPY-6は今後建造が計画されているほぼすべての水上戦闘艦艇への搭載が予定されており、まさにアメリカ海軍の次期標準艦載レーダーといえます。それゆえ、仮に海上自衛隊がSPY-6を導入した場合、有事の際には日米間で部品等を共有することができます。

 これに関連して、アメリカ海軍用SPY-6の部品製造に日本企業の三菱電機および三波工業が参画することが決定しており、これを基軸として、将来的には日本にリージョナルデポが置かれることも考えられます。そうなれば、日米共同で部品の製造や備蓄、さらに維持整備を実施できるでしょう。

 加えて、「アメリカ海軍との共同購入」も挙げられます。これは、ある国が対外有償軍事援助(FMS)の一環としてSPY-6を購入する場合、それをアメリカ海軍が導入するSPY-6とセットで発注するというもの。こうすることで、SPY-6を一度にまとめて購入する形になるため、単価を低く抑えることができるわけです。

【メカメカしい…】SPY-6とSPY-7の製造現場を写真で(画像)

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