「現役唯一の国鉄形電車」も“平成の色”に復活! “あり得ない行先表示”も仕込んだ!? 三セク社長が語った「壮大なるサプライズ」
えちごトキめき鉄道が旧国鉄形電車455・413系を「新北陸色」に塗り替え、「巡回快速」なる種別で運行を開始。新製した方向幕には「使わないはずの行先」が盛りだくさん。そこには“サプライズ”が秘められていました。
「使わないはずの行先」だらけの方向幕に真の狙いが!
もう一つの「巡る」は、JR西日本が旧北陸本線で走らせていた新北陸色の採用によって「北陸のつながりをもっと強く出したい」という思いを込めたそうです。
北陸新幹線の並行在来線として三セク鉄道化された旧北陸本線の直江津―敦賀(福井県敦賀市)間は、新潟県内がえちごトキめき鉄道、富山県内が「あいの風とやま鉄道」、石川県内が「IRいしかわ鉄道」、福井県内が「ハピラインふくい」の計4社にそれぞれ引き継がれました。
えちごトキめき鉄道の観光列車「えちごトキめきリゾート雪月花」は2025年12月6日、あい鉄、IRに乗り入れて上越妙高(新潟県上越市)―金沢間を走りました。このような経緯を踏まえると、新北陸色に刷新された455・413系がTOWNトレインや、ホリデーライナーかなざわのように直通運転する布石だったのではないかと考えられます。
その可能性を直撃すると、平井社長は「旧北陸本線の乗り入れも含めて活用を検討していきたい」と前向きな姿勢を示しました。「4社で普段から連絡を取り合っている」そうなので、少なくとも複数の鉄道にまたがった運行が実現する日が来るかもしれません。
宮本さんは「今回、車両側面の方向幕も新しいものを発注し、北陸中心の行き先にした」と打ち明けました。
その中にはえちごトキめき鉄道の駅に加えて「旧北陸本線やJR七尾線などの駅が入っている」とし、富山、金沢、和倉温泉、福井、敦賀、長浜、七尾などがあるそうです。変わり種では、JR西日本が移管した富山港線(現・富山地方鉄道富山港線)の終点の岩瀬浜も用意したとか。
中には「『快速 金沢』の方向幕もある」そうで、まるで「旧北陸本線の乗り入れ」に向けてスタンバイした状態のようにさえ映ります。実現すれば話題を呼ぶのは間違いない新北陸色の巡行快速がとっておきの方向幕を掲げ、種別名の通り旧北陸本線を駆け巡る日を心待ちにしましょう。
Writer: 大塚圭一郎(共同通信社経済部次長・鉄旅オブザイヤー審査員)
1973年、東京都生まれ。97年に国立東京外国語大学フランス語学科卒、共同通信社に入社。ニューヨーク支局特派員、ワシントン支局次長を歴任し、アメリカに通算10年間住んだ。「乗りもの」ならば国内外のあらゆるものに関心を持つ。VIA鉄道カナダの愛好家団体「VIAクラブ日本支部」会員。





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