やけに「“A席”から予約が埋まる特急」に乗った 3時間40分の“大運転”いまや2往復に

JRの一般的な特急の普通車は窓側の座席がA席かD席ですが、「A席」から予約が埋まる東日本の特急があります。その理由は、乗ってみると火を見るより明らかでした。

今や定期列車は2往復だけ 「大運転の“いなほ”」

 ジャズの有名な曲「A列車で行こう」(Take the “A” Train)はアメリカの最大都市ニューヨークの地下鉄A系統をモチーフとしていますが、窓際の「A席で行こう」と呼びかけたい特急列車があります。JR東日本の白新線と羽越本線を走る新潟~酒田(山形県酒田市)・秋田間の「いなほ」です。

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新潟駅に進入するJR東日本の特急「いなほ」のE653系(大塚圭一郎撮影)

 窓際の「A席」は酒田・秋田行きの進行方向左側、新潟行きの右側になります。「いなほ」は7両編成と4両編成があり、うち7両編成は秋田・酒田側の1号車がグリーン車、2~4号車が指定席、5~7号車が自由席です。4両編成はグリーン車がなく、1、2号車が指定席、3、4号車が自由席です。

 筆者(大塚圭一郎:共同通信社経済部次長)は2026年3月中旬、新潟から秋田へ向かう「いなほ」7号の「A席」を予約しました。「いなほ」の定期列車は7往復ありますが、うち新潟―秋田間は2往復だけです。

 新潟駅は2022年6月に在来線が地上から高架へ移り、プラットホームが上越新幹線と同じ3階にそろえられました。「平面」になったのを生かして5番線に発着する「いなほ」と、11番線の上越新幹線「とき」の対面乗り換えが可能になりました。これらの乗り場の間にある自動改札機を通過すれば、目の前に乗り換える列車が待っているので便利です。

背もたれの一風変わった装備

「いなほ」の車両は、交直流特急形電車E653系電車を使用。常磐線の特急用車両をE657系に統一した際に押し出されたE653系を大規模改装して2013年9月から順次導入し、国鉄時代に製造された485系を置き換えました。筆者は勤務先で2012年9月、「いなほ」の485系をE653系へ2013年から順次置き換えると13年8月の発表に先駆けて報じました。

 E653系の塗装には多くのバリエーションがあります。乗車したのはクリーム色をベースに日本海の波と夕日をイメージした外観の編成でした。改装時に「フレッシュひたち」時代にはなかったグリーン車を1両設けるとともに、普通車もリクライニング座席の表皮や床を張り替えました。新設されたグリーン車は足元が“異様に広い”のが特色です(2025年7月23日配信「ナニコレ!? 『足元が“異様に広い”グリーン車』に乗った リクライニングし放題 魔改造で生まれた“神席”とは?」参照)。

 普通車座席の背もたれの上部には一風変わった装備があります。それは黄色いプラスチック製の「チケットホルダー」です。乗車券と特急券を差し込んでおけば、乗客が居眠りをしていても車掌に検札してもらえる工夫です。ただし、現在は「予約した指定席に座っている利用者には、原則として切符の確認はしていない」(JR東日本関係者)そうです。

【画像】これが「A席から予約が埋まる」もっともな理由です(写真22枚)

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コメント

1件のコメント

  1. 大塚さん。また、SBCにも出演してね〜

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