米空軍の諜報能力を支える「高高度偵察機」近代化で最長80年運用の可能性も!? 長期運用の理由とは

防衛企業のBAEシステムズは2026年3月17日、高高度偵察機U-2「ドラゴンレディ」の状況認識能力と自己防衛能力の向上に向け、防衛システムを近代化すると発表しました。

 防衛企業のBAEシステムズは2026年3月17日、高高度偵察機U-2「ドラゴンレディ」の状況認識能力と自己防衛能力の向上に向け、防衛システムを近代化すると発表しました。

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改修されたU-2のイメージ(画像:BAEシステムズ)

 具体的には、U-2に搭載されるAN/ALQ-221高度防御システム(ADS)の支援および維持を行います。BAE Systemsは同機の電子戦システムに対する継続的な現地サービス支援を提供するとともに、システムの可用性を維持するための修理を実施し、新たな脅威の検知および対処を可能にするソフトウェア更新を行います。

 ADSは、レーダー警報および電子対抗手段を統合した機能を備え、U-2パイロットに高度な状況認識能力と自己防護能力を提供します。本システムは長距離センサーと機上処理機能を備えており、U-2が競争環境下の空域で運用され、意思決定者にとって不可欠な情報・監視・偵察(ISR)情報を提供することを可能にします。

 U-2のADSは約60年前にサンダース・アソシエイツが開発・提供したことに始まり、その後は同社を源流とする企業群により継続的に支援されてきました。現在はBAEの米国法人がその任を担っており、同システムはU-2の近代化プログラムにおいて不可欠な要素であり続けています。

 U-2に関しては老朽化が進んでいることから、代替案としてRQ-4「グローバルホーク」系列の無人機で対応する方法や、現在開発中の戦略爆撃機B-21「レイダー」のステルス能力や高性能センサーを活用した偵察任務への転用などが検討されています。

 しかし現状では、これらの手段はU-2の任務の一部を代替可能と評価されるにとどまっており、アメリカ空軍は同機の退役に慎重な姿勢を維持しています。将来的には新型無人機やより高度な監視衛星への移行が期待されるものの、当面は改修・更新を重ねながら2030年代前半から中盤頃まで運用が継続される見通しであり、場合によっては運用期間が80年近くに達する可能性もあります。

【画像】ほぼ宇宙服! U-2のパイロットスーツ

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