成田を近くする東関東道「茨城区間」全通見込みが“条件付き”に 「圏央道とほぼ同時期開通」どうなる? 一部は「前倒し開通」へ

東関東道「水戸線」の潮来IC~鉾田IC間について、現在の進捗と今後の開通見通しが発表されました。一部区間は前倒しで開通する見込みですが、軟弱地盤に起因する課題も明らかになっています。

軟弱地盤に悩まされる「後から開通する区間」

 国土交通省関東地方整備局とNEXCO東日本は2026年3月23日、「東関東自動車道水戸線(潮来~鉾田)事業連絡調整会議(第8回)」の開催結果を公表しました。同区間は2026年度の開通が予定されていますが、どのような状況になっているのでしょうか。

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東関東道水戸線の建設状況(第8回連絡調整会議資料より)

 東関東道水戸線は、東京から成田方面へ通じる東関東道の延伸部にあたります。現在は潮来IC(茨城県潮来市)が終点ですが、その先の潮来IC~鉾田IC間30.9kmの事業が進められています。鉾田ICから北関東道に接続する茨城町JCT(茨城県茨城町)までは開通済みです。

 未開通部の2026年2月末時点の用地取得率は約99%で、本線開通に必要な用地取得は完了しています。電力線など道路建設の支障となる物件の移設も、全92か所のうち残り3か所となっており、2026年3月末までに完了する見通しです。工事は2015年度から始まっていますが、全線にわたり佳境を迎えています。

 今回は開通見込みに関する表現に、若干の変化が見られます。北側にあたる行方(なめがた)IC~鉾田IC間(7.9km)については従来通り「2026年度半ば」の開通が目指されています。

 一方、南側の潮来IC~行方IC間(23.0km)については、「2026年度」の開通を目指すものの、「新たな課題等が工程に及ぼす影響を精査中」とされています。

 この区間では、工事を進める上での留意事項が2点報告されています。一つは、コスト縮減や環境負荷を考慮し、掘削で発生した土を盛土に活用していますが、一部の土は性状が悪く、盛土材として適合しないため追加で土質改良を実施していることです。

 もう一つは、軟弱地盤対策です。地盤改良とともに、沈下を促進させるために追加で盛土を実施していますが、潮来IC~行方IC間において沈下が長期化している箇所が存在するとのこと。現地では不均一な沈下により、盛土完了後にひび割れや段差が発生している状況が確認されています。

 また、区間内には行方PA(仮称)が計画されており、地域振興施設が併設される予定です。2024年9月から用地交渉が開始され、順次用地買収が実施されています。今後は工事着手前に、用地買収範囲の詳細な地質調査が実施される予定です。

 この区間は北関東道などと一体になることで、圏央道より外側の環状道路を形成する重要な区間です。圏央道も千葉の未開通部である大栄JCTー松尾横芝IC間の2026年度開通、そのうち北半分は「2026年秋」の先行開通が予定されており、東関東道の2段階の開通見込みと軌を一にしています。

 東関東道水戸線は、茨城県と成田空港方面を短絡するのはもちろん、栃木県宇都宮から成田空港までのルートでも、東北道-圏央道経由より距離が大きく短縮されます。東北道の鹿沼ICから圏央道経由で成田空港付近の大栄JCTまで約160kmなのに対し、北関東道の宇都宮上三川ICから東関東道経由で大栄JCTへ向かうと約127kmになります。

【出来てる…よね??】これが東関東道“水戸線”の現在の状況です(地図と写真)

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