海自「水上艦隊」誕生でどう変わった!? 護りの要「5大基地」それぞれのスゴい特徴 さらに巨大化する基地も
2026年3月、海上自衛隊に「水上艦隊」が創設されました。約90隻もの艦艇を擁する大艦隊ですが、それらの母港は、横須賀、呉、佐世保、舞鶴、大湊の「5大基地」に分かれています。これら5大拠点の役割と特徴を比べてみます。
“南西シフト”で重要度MAX? 艦艇が集う「呉・佐世保」
昨今、重要性が増しているのが、呉基地と佐世保基地です。
基地機能が拡充される呉基地
瀬戸内海の広島湾に位置する呉基地は、1889(明治22)年に開庁した旧海軍の呉鎮守府が前身です。呉は、戦艦「大和」を建造した「東洋一の海軍工廠」が設けられ、港外には連合艦隊の集結地として有名な柱島泊地がありました。
第二次大戦終結まで横須賀と並ぶ軍港だった呉は戦後、旧海軍の施設を引き継ぐ形で1954(昭和29)年7月に海自呉地方隊が発足しています。その後、1990年代半ばに練習艦隊と第4護衛隊群(当時)の司令部が移転してきたことで、呉基地には現在、海自で最多の艦種と40隻以上の艦艇が配備されています。
なお、呉基地は護衛艦(8隻)こそ少ないものの、潜水艦は14隻配置されているほか、音響測定艦や輸送艦、訓練支援艦、敷設艦、練習艦など、ほかの基地では見られない自衛艦が数多くいるのが特徴です。ちなみに、これら艦艇を係留する係船堀地区は、他の基地と比べて岸壁や桟橋が多く、海自基地で最も多くの艦艇を係留できます。
もうひとつ呉基地に関する話題としては、基地機能の一部を拡充する計画がある点です。
これは、日本製鉄と防衛省が2025年7月、瀬戸内製鉄所呉地区跡地(呉海軍工廠跡地)の売買契約締結に向けた基本的事項の合意に至ったためです。そして、その施設整備の計画には、艦船用燃料タンクや部品の倉庫、大型艦艇が接岸できる岸壁が含まれています。
「西海の護り」佐世保基地
呉鎮守府と同じ年に開庁した旧海軍の佐世保鎮守府を源流とする佐世保基地は、中国大陸や南西地域に最も近く、「西海の護り」の拠点となっています。また、同じ佐世保市内には島嶼防衛の一翼を担う陸上自衛隊水陸機動団が所在する相浦駐屯地があることから、3月に新編されたばかりの水陸両用機雷戦群の司令部が置かれています。
佐世保基地は、横須賀基地と同様、第二次大戦後にアメリカ海軍に主要施設が接収されたため、今でも米軍艦船が常駐しているのが特徴です。
そのため、米軍地区の面積は海自の約3倍となっており、海自部隊は平瀬、崎辺、立神、干尽の各地区などに点在しています。このなかで、大型艦はアメリカ海軍と共用するかたちで立神桟橋に、小型艦艇は干尽地区の倉島岸壁に係留します。
佐世保基地には、水陸両用機雷戦群の直轄艦「いせ」や海自保有のイージス艦の半数(4隻)を含む護衛艦16隻、ミサイル艇2隻、掃海艦3隻などが配備されています。





連合艦隊と言いたかっただろうにな