撃墜されたパイロットを守る「最後の武器」とは? 宇宙にも携行した“サバイバル道具” ただし日本は大違いだった
敵地で撃墜されたパイロットが携行するサバイバルキットには、専用の銃が含まれることがあります。それは単に敵と戦うためだけでなく、生き残るための「お守り」としての重要な役割も担っています。
宇宙にも銃!?
実はこの発想は地上にとどまりません。折しも4月の同じ時期に有人月周回計画「アルテミスII」が56年ぶりに月の裏側を飛行するという偉業を達成しましたが、宇宙にも銃を持ち出した時代があったのです。もちろんエイリアンと戦うためではありません。
旧ソ連では、航空機パイロットだけでなく宇宙飛行士のサバイバルキットにも銃が含まれていました。帰還した宇宙船がシベリアの奥地に着陸するためで、用途は狩猟や野生動物対策でまさに生き延びるための道具でした。
当初は小型拳銃でしたが、1965年3月にボスホート2号の飛行士がタイガ地帯に着陸して実際にクマと対決する羽目(!)となり、火力不足が指摘され専用銃のTP-82が開発されました。銃身が3本で2本が散弾用、1本がAK-74用の5.45mm弾を発射するライフル銃という特殊な構造でした。2006年まで実装されていたそうですが、使われた例はないようです。
一方でアメリカは、宇宙船の海上回収を前提としていたため銃は装備していません。
興味深いのは、1974年に打ち上げられたサリュート3号です。この宇宙ステーションには23mm機関砲が搭載されていました。当時はアメリカのスペースシャトルが開発中で、将来的な干渉や再使用型宇宙船による奪取への警戒があったと考えられています。スペースシャトルが実用化された頃にはサリュートは大気圏に再突入して消滅していましたが、当時からすでに宇宙も競争領域だったのです。





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