F-2戦闘機を“世界最強レベル”にしませんか!? 退役目前のはず…米企業が「F-35並み」能力向上策を提案していることが判明

航空自衛隊のF-2戦闘機は2035年からの退役が予定されていますが、アメリカの防衛企業から驚きの能力向上案が提示されました。F-35に匹敵する「世界最強」レベルへのアップグレードが検討されているようです。

「F-35に匹敵」米企業が提案する“魔改造”の中身

 GCAPの開発はそもそも、次世代戦闘機とは何か、どういった性能が求められるかといった基本的な部分を、それぞれ置かれた安全保障環境が全く異なる3か国ですり合わせなければなりません。またそれぞれの防衛関連企業の技術力や生産・開発手法、さらにサイバーセキュリティに関する体制なども差異があるなかで、それらを乗り越えて共通の戦闘機を開発する必要があります。

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F-16シリーズの最新型であるF-16V(画像:ロッキード・マーティン)。

 防衛省は、あくまで当初の2035年からの機体配備開始というスケジュールを固持していますが、しかしこのままでは計画が大幅に遅延するのではないか、との観測もみられます。とすると、GCAPにおいて開発される次期戦闘機によって置き換えられるはずのF-2は、2035年以降もしばらく運用が継続される可能性があります。

 それを見据えてか、アメリカの大手防衛関連企業であるノースロップ・グラマン社が2026年4月22日に東京都内で開催したメディアイベントで、同社幹部が、F-2への能力向上策を提示しました。

 具体的には、同社製の最新鋭レーダーであるAN/APG-83「SABR(スケーラブルアジャイルビームレーダー)」、および最新鋭電子戦システムであるAN/ALQ-257「IVEWS(統合ヴァイパー電子戦スイート)」を、それぞれF-2に統合することを検討しているというのです。

 APG-83は、いわゆる「AESAレーダー(アクティブ電子走査アレイレーダー)」に分類されるもので、同社がこれまで手掛けてきたAESAレーダーであるAPG-77(F-22に搭載)およびAPG-81(F-35に搭載)の技術を用いて開発された、まさに次世代のレーダーです。一方ALQ-257は、幅広い周波数帯の脅威を検出・識別し、対抗することができる次世代の電子戦システムで、APG-83と連携可能な点も大きな特徴の一つです。

 このAPG-83およびALQ-257は、F-16シリーズの最新型であるF-16V「ヴァイパー」(ブロック70/72)に搭載されているもので、これにより同機はF-35にも匹敵し得る優れた戦闘能力を誇るとされています。

 ノースロップ・グラマン社の担当者によると、同社はすでに福岡県築城基地にてF-2を運用する部隊の幹部と、同機の能力向上に関する要求に関して意見交換を行ったほか、APG-83に関しては三菱電機とも協業に関する協議を開始していると、筆者(稲葉義泰(軍事ライター)の取材に答えました。もし、この能力向上が実現することとなれば、F-2は世界最強の戦闘機の一つに数えられることになるかもしれません。

【写真】これが「F-35に匹敵」!? F-2“魔改造”の心臓部を見る(画像)

Writer:

軍事ライター。現代兵器動向のほか、軍事・安全保障に関連する国内法・国際法研究も行う。修士号(国際法)を取得し、現在は博士課程に在籍中。小学生の頃は「鉄道好き」、特に「ブルートレイン好き」であったが、その後兵器の魅力にひかれて現在にいたる。著書に『ここまでできる自衛隊 国際法・憲法・自衛隊法ではこうなっている』(秀和システム)など。

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