遭遇できたら超ラッキー! JRの超豪華「特別車両」その運行回数は? 至高の内装を誇る現代の“鳳輦”

我が国で皇族が鉄道に乗車されたのは、1872年に最初の鉄道が開業した時のことです。その時から天皇陛下が乗られる特別列車は「お召列車」と呼ばれるようになりました。現代のお召列車を担うE655系を紹介します。

孤高の存在 E655系のVIP車両と特別車両

 3号車は「VIP車両」で、専用のグリーン席が設置されています。基本構造は他の車両と同じですが、座席は黒い総革張りで高級感が増しています。団体利用時も別料金が設定されている区画です。実際に座った人に聞いたところ「革張りなので、リクライニング時にやや滑りやすい」とのことでした。

 3号車にはVIP個室や応接間、ドレッサーコーナーも設けられており、床のじゅうたんには枯山水を思わせる模様があしらわれるなど、高級感が強い車両です。なお、車両間通路の横の壁面に折り畳み座席があるのは、要人警護を必要とするこの車両ならではの特徴です。

 特別車両のE655-1は、皇室、あるいは国賓が利用する場合のみ連結されます。他の車両には「クモロ」などの分類記号がありますが、この車両にはありません。

 室内構成は次室、特別室、休憩室、トイレ。天皇陛下や皇后陛下がお乗りになる特別室は、大分県産の高級杉材を壁・天井・テーブルに用いています。ソファは菊柄の絹織物が張られ、床には9種類の伝統文様を配した手織りのじゅうたんが敷かれています。休憩室には寝台にもなるソファと、三面鏡付きの化粧台があります。

 2007(平成19)年の登場以来、皇室・国賓用のお召列車として運行されたのは13回のみ。今上天皇は特別扱いを避けられるお考えから、特別車両は今後も国賓来日時などに限って運行される超レア車両となるのでしょう。

 E655系は、制度上は専用のグリーン料金も設定されていますが臨時列車として一般販売されたことはなく、特別車両と3号車のVIP個室以外がJR東日本の旅行商品で乗車可能です。今後も孤高の存在であり続けるであろう車両といえます。

【至高の内外装】「なごみ(和)」の落ち着いた車内を見る(写真)

Writer:

ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロイラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。

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