戦闘機もミサイルも「破壊されたら意味無し!!」 装備品を「護る予算」確保できるのか? カギは「日本の建設業」

政府が「安保関連3文書」の改定に向けた検討を始めました。注目が集まるのは戦闘機やミサイルといった装備品ですが、それらを運用する基地自体の防御力、いわゆる「強靭化」も喫緊の課題です。その鍵を握るのは、意外にも民間の建設技術かもしれません。

建設業界がカギ? 民間技術を防衛に活かす道

 たとえば、航空機が離発着するための滑走路も有事の際には重点的な攻撃目標となります。敵の弾道ミサイルや巡航ミサイルによる攻撃によって滑走路に大きな穴が出来てしまった場合、その迅速な修復が可能か否かで、航空機の運用能力が大きく左右されます。

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陸上自衛隊と共同で航空自衛隊が実施した滑走路復旧訓練の様子(画像:航空自衛隊百里基地公式X)。

 攻撃を受けた際の滑走路復旧作業では、重機で破片などを撤去し、次いでコンクリートプラント車などを使用して現場で製造した速乾性コンクリートを穴に流し込み、これを整地してふさぐという措置がとられます。

 この際、もし敵が攻撃に使用した弾薬が不発弾として現場に残留していたとすると、有人車両を使用した作業は非常に危険です。そこで、建設現場でも活用が進む遠隔操縦可能な無人重機を活用することで、安全に復旧作業を進めることも可能となります。陸上自衛隊でも、2025年から2026年にかけてこうした遠隔操縦式の重機に関する実証試験を行っており、大きな関心を寄せています。

 もし、防衛予算を投じて防衛用途に応用可能な素材や資材、無人化施工技術などを開発することが出来れば、民間の建設現場でのさらなる技術革新や需要増大による単価低減が期待されるほか、自衛隊基地のみならず、在日米軍施設の強靭化改修を通じた日米同盟のさらなる実効性強化にもつながる可能性があります。

 さらに、こうした日本の建設関連技術がアピールされ、諸外国軍からの注目が集まることも考えられます。そうなれば、装備品の輸出というこれまでの枠に収まらない、新しい形での防衛関連輸出の道を開くことが出来るかもしれません。

【防衛省が熱視線!?】日本が生んだ「無人重機」を写真で見る(画像)

Writer:

軍事ライター。現代兵器動向のほか、軍事・安全保障に関連する国内法・国際法研究も行う。修士号(国際法)を取得し、現在は博士課程に在籍中。小学生の頃は「鉄道好き」、特に「ブルートレイン好き」であったが、その後兵器の魅力にひかれて現在にいたる。著書に『ここまでできる自衛隊 国際法・憲法・自衛隊法ではこうなっている』(秀和システム)など。

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