老朽化した橋をまるごと「橋ではない構造」に変える!? 中央道で異例のリニューアル工事、7月から本格化 車線減少も

山梨県内を走る中央道の大月JCT~一宮御坂IC(上下線)間の一部において、リニューアル工事の作業が本格化します。この工事では、老朽化した橋を「盛り土構造」へと置き換える、きわめて珍しい工法が採用されます。

“軽~い盛り土”で橋を丸ごと更新!

 NEXCO中日本東京支社は2026年5月15日、山梨県内を走る中央道の大月JCT~一宮御坂IC間(上下線)において、7月上旬ごろからリニューアル工事に伴う車線規制を行うと発表しました。

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中央道の笹子トンネル付近のイメージ(乗りものニュース編集部撮影)

 この工事では、老朽化した橋を「盛り土構造」へと置き換える、珍しい工法が採用されます。

 リニューアルを受けるのは、大月ICから笹子トンネルを抜け、勝沼ICの500mほど手前に架かる「祝橋」(橋長204m)です。一日の区間交通量は4万台を超えますが、1977年12月の開通から50年近くが経過し、老朽化が進んでいました。

 こうした橋梁施設を更新する場合は、迂回路を整備したうえで既存施設を解体・撤去し、新たな橋梁へと更新する手法が採られるのが一般的です。しかし、祝橋は急峻な斜面に架かるうえに、勝沼ICのランプ部も含んでいるため、施工スペースや迂回路の設置場所の確保が難しい状況でした。

 そこで今回は、道路の下部構造を、橋から盛り土へと完全に転換する工法で更新が実施されます。既設の橋脚や杭などは盛り土の中へと埋めつつ、床版や鋼桁などは完全に撤去し、土工構造へと置き換えられる計画です。

 また、急峻な斜面に通常の盛り土を施工することは難しいため、素材には「FCB(Foamed Cement Banking)」と呼ばれる軽量盛土が用いられます。これにより、地盤や土留め壁といった部位への負担が低減され、構造の安定性が確保できるとのことです。

 本事業では2026年7月上旬に準備工事へ着手し、下旬から床版の撤去工事などを進めます。期間中は平日の一部の時間帯で、走行可能な車線数が2車線から1車線に減少するほか、上り線の勝沼ICからの合流車線が通常より短くなります。なお、土日祝日(9月下旬の大型連休を含む)とお盆期間は、車線規制を実施しない予定です。

 また、車線規制は5つのステップに分けて実施される計画です。規制エリアは今後、上り線の合流路から上り線の本線、上下線の中央部、下り線の本線中央部、下り線の路肩側と段階的にシフトしていきます。車線規制を伴う作業は、2028年5月下旬ごろまで続く見通し。NEXCO中日本は「標識などの案内をご確認いただき、規制速度を守り、安全にご走行ください」と呼びかけています。

【地図/写真】橋をまるごと盛土にする「異例の高速リニューアル工事」(画像で見る)

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