環境への配慮、最新・最先端の駅、その実力は? 小田急・世田谷代田駅の新駅舎が完成

「鉄道」とは切り離せない「環境」。その両立で最先端を行くという駅舎が完成しました。環境を生かし、環境負荷を抑える構造で、それらを学べる施設も用意されています。

鉄道トンネルとして日本初のシステム

「鉄道」と「環境」は切り離せない関係です。安全で安定した輸送を確保しつつ、いかに周辺環境への影響を抑えるか、鉄道各社はさまざまな工夫を行っています。

 そうしたなか2017年3月24日(金)、「鉄道」と「環境」を意識した“最先端の駅舎”が完成します。小田急小田原線の世田谷代田駅(東京都世田谷区)です。

「小田急の環境活動におけるひとつの集大成です」(小田急電鉄 土川CSR・広報部長)

 このたび生まれ変わったその駅舎は、まず「自然採光」が特徴。天井の採光口、壁面のガラスからトイレも含めた各所に自然光が入り込んでくるほか、ホームなどがある地下にまで自然光が入る仕組みになっています。同駅外部には換気や排煙などに用いるようなダクトがありますが、それが鏡を使って光を導く「光ダクト」になっており、地下に自然光を伝達。省エネ効果などが得られます。

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下からのぞいた世田谷代田駅の「光ダクト」内部(2017年3月、恵 知仁撮影)。

 また、冷暖房のシステムに「地中熱ヒートポンプ」を、鉄道トンネルとして日本で初めて採用(世田谷代田駅は地下トンネルの途中に存在)。年間を通じほぼ一定である地中の温度と外気との差を活用するもので、省エネ、CO2排出量の低減などが図られています。周囲への排熱や騒音といった点でも効果的です。

 このほか太陽光発電システム、建物に意図的な隙間を作り自然換気する設計なども採用。環境を生かし、環境負荷を抑える構造になっています。

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コメント

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1件のコメント

  1. 早く複々線完成して快速急行の下北沢駅通過を実現して欲しい。
    世田谷代田が完成すれば速度が速くなるし、利用者減少している井の頭線を飛ばせるから余計に。