なぜ戦車の装甲は「斜め」なのか? 防御力が2倍になる“物理の知恵” 現代戦車が「箱型」に戻ったワケ

戦車をよく見ると、車体や砲塔の装甲が斜めになっています。この“斜め構造”、実は砲弾から身を守る深い理由があるのです。

真っ直ぐな装甲よりも斜めが強い物理法則

 戦車といえば、ゴツゴツとした装甲で身を固めた”鉄の要塞”のようなイメージです。巨大な鋼鉄の箱が動く、そんな印象を持たれがちですが、外観をよく見ると、装甲は全てが垂直な面で構成されているわけではなく、一部の装甲板は斜めに取り付けられています。

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シリア軍が使用したT-34戦車のバリエーション「T-34-85」(画像:PIXTA)

 斜め装甲の代表例のひとつが、第二次世界大戦中に開発されたソ連のT-34戦車です。この戦車は大戦中、車体前面装甲を大きく傾けて配置し、防御力を高めた戦車の代表例として知られています。この傾斜した装甲は直撃する砲弾をそらすことができ、これまでと比べいっそう高い防御力を得るための考え方を、広く印象づけた存在となりました。現代の戦車でも、車体前面に傾斜した装甲配置を採用している例は多くあります。

 では、装甲を斜めに傾けて取り付けると、具体的にどういったメリットがあるのでしょうか。答えのカギは、「跳弾(ちょうだん)」と「実効厚」という2つの物理的な効果にあります。

 1つ目の「跳弾効果」は、斜めに当たった弾が装甲の表面を滑るように弾かれる現象です。浅い角度でぶつかった弾は、装甲を貫かずに別方向へ逸らされる可能性が高くなります。装甲を傾けて砲弾を逸らす事によって、ダメージを防ぐ考え方は「避弾経始(ひだんけいし)」と呼ばれます。

 2つ目の「実効厚の増加」は、もっと直感的に理解しやすい効果です。斜めに傾いた装甲は、正面から見ると分厚さがそこまでなく、薄く見えるかもしれません。しかし弾が貫通するには装甲板を斜めに突き進む必要があるため、貫通するために必要とされる進入距離は長くなるのです。

 では、この“斜めにする”という要素は、どれくらい防御力を上げるのでしょうか。

【画像】今後はこうなる! これが自衛隊「将来の戦車」運用イメージです

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コメント

2件のコメント

  1. 校正担当のレベルの低さが露呈しています。

    画像ギャラリー2枚目の写真は『10式戦車』ではなく『90式戦車』です。確認の上至急訂正されたい。校正担当のレベルアップを!!

    2026年5月24日午前5時50分投稿

    • ご指摘ありがとうございます。修正いたしました。

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