フットブレーキだけでは止まれない! 知られざる「大型バスのブレーキ事情」 ハンドル脇の“謎レバー”とは?
バスの一番前の席に座ると、運転士がハンドル脇のレバーをカチカチと操作しているのを見たことはないでしょうか。実はあれ、20トン近い車体を安全に止めるための「補助ブレーキ」なのです。
「排気」から「磁力」まで! 運転士が使い分けるメカニズムの妙
代表的な補助ブレーキのひとつが「排気ブレーキ」です。排気管にバルブを設けて排気側に抵抗を与え、エンジンに制動力を発生させる仕組みで、大型車では広く使われています。
さらに、より強力な制動力を発揮できるのが「リターダー」です。これには、流体の抵抗を利用する方式(流体式)や、電磁誘導による磁力を利用する方式(電磁式)などがあります。
リターダーは車種や方式によっては強い減速力を発揮でき、フットブレーキの使用頻度を減らすのに大きく役立ちます。運転士は路面の状況や勾配、乗客の乗り心地を考慮しながら、これらの装置を段階的に使い分けているのです。
こうした補助ブレーキの存在は、単なる運転の負担軽減ではなく、摩擦ブレーキの過熱を防ぎ、必要なときに十分な制動力を発揮しやすくするための知恵でもあります。
いざという時の急ブレーキに備え、普段の減速は補助ブレーキを有効に活用しつつ、フットブレーキだけに頼らない。バスには、乗客の命を守るための安全対策が徹底されていたのです。





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