長すぎる“奇妙な機首”が特徴の「未来の超音速機」ついに音速を突破し本格的な実験を開始へ

アメリカ航空宇宙局(NASA)は2026年6月8日に実験機のX-59が初めて音速を突破したと発表しました。

音速をついに突破へ

 アメリカ航空宇宙局(NASA)は2026年6月8日、実験機「X-59」が初めて音速を突破したと発表しました。

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NASAが実験中の「X-59」(画像:NASA)

 この日、カリフォルニア州のエドワーズ空軍基地を離陸したX-59は、最高速度約マッハ1.1に到達し、高度4万3400フィート(約1万3000m)を飛行しました。飛行時間は81分で、亜音速域および超音速域における操縦特性の確認を重点的に行ったとのことです。

 X-59は、NASAが設計し、ロッキード・マーチンが製造した静音超音速実験機です。通常の超音速飛行では大きな衝撃波(ソニックブーム)が発生しますが、この機体はその発生を極限まで抑え、静かな超音速飛行の実現を目指しています。そのため、著しく細長い胴体形状を特徴とするユニークな設計が採用されています。

 ソニックブームは、大きな騒音や急激な気圧変化を伴う衝撃波を生み出します。このためアメリカでは、地上の住民や建物への影響を避ける目的で、1973年に民間航空機による陸上での超音速飛行が禁止されました。この規制は50年以上にわたって継続しています。

 同機の研究は、アメリカ本土における超音速飛行の再解禁を促し、新たな高速航空輸送の実現につなげることを目的としています。独特な胴体設計も、静音超音速飛行を実現するための取り組みの一環です。

 なお、NASAのジャレッド・アイザックマン長官は今回の成功を受け、「2025年10月28日の初飛行以来、チームは目覚ましい進展を遂げ、過去90日間で16回の飛行を実施し、安定した試験ペースを確立しました。今後数日以内には次の段階として、マッハ1.4への到達を目指します」と発表しており、さらに高速域での検証を進める方針です。

【画像】細長い…! NASAが実験中の超音速機「X-59」

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