街のクルマ屋で保険に入れない! 損保の「代理店切り」国会でも問題視 ホントに「金融庁の指導」なんですか? 回答の“煮え切らなさ”
街の整備工場や小さなバイクショップなど損害保険会社の兼業代理店の“契約打ち切り”が加速しています。「金融庁の指導」による問題は国会でも取り上げられましたが、金融庁は自動車ユーザー(保険契約者)に向けた目立った動きを見せていません。
“民事不介入”を決め込む金融庁? 自動車保険の代理店、実数すら把握せず
自動車保険の代理店取りつぶし問題は、国会でも1年前から指摘されていました。保険行政がテーマとなる参議院財務金融委員会では2025年6月18日、「自動車整備業などの自賠責保険取り扱い制度の維持を求めることに関する請願」が提出されています。
このときは少数野党の提案のため不採択になっていますが、2026年5月26日、約1年後には同じ財務金融委員会で、「二輪車販売店などで自賠責保険の代理店契約が解除される事例が増加している件」について、公明党の杉 久武参議院議員から金融庁に質問が出ています。金融庁保険課は、次のように答弁しています。
「(保険業法の改正で)特に大規模な代理店、いわゆる特定大規模乗り合い損害保険代理店に対しまして法令等遵守責任者の設置等が求められておりますけれども、これらの体制整備義務は、中小規模の代理店は対象外としている(中略)法令上求められる体制整備等の対応を前提としつつも、規模や業務実態等を踏まえて、保険会社及び保険代理店におきまして実効性のある対応が図られるよう、引き続きしっかりと確認してまいりたい」
ところが、金融庁は、そもそも自動車保険各社の自動車保険代理店が国内にいくつあるか、そのうち自賠責保険だけを取り扱う代理店がいくつあるのか、実態の基本的な把握すら怠っています。金融庁保険課は、その理由をこう説明します。
「保険代理店契約は民間のことなので、これまでは把握していませんでした」
自動車保険を「顧客本位の業務に」という金融庁の理想が、結果的には保険契約の機会を狭める皮肉。「引き続きしっかりと確認する」という国会答弁は、何を根拠に、どこに確認するのか、という最も重要な具体性に欠けています。
Writer: 中島みなみ(記者)
1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。




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